8月13日からプロ野球が再開する。後半戦は、さらに進化を遂げた巨人の岡本和真に注目だ。シーズン前半はジャイアンツ不動の4番として、85試合に出場して27本塁打&80打点のリーグ2冠という圧巻の成績で折り返した。
プロ野球は東京五輪のため約1か月間、公式戦が中断。その間は「休むとだらけるので、しっかり追い込んで練習量をこなしたい」と意気込み、猛練習に励んだ。本職の三塁に加え、時には二塁や外野でノックを受けるなど、とにかく足を動かした。
主砲が守備練習を常日頃から大切にしているのは、下半身を重要とするバッティングに直結すると考えているからだ。「いろんなポジションで(打球を)受けたら自然と足も使える。そういう目的。走ることや、ウェートトレーニングもしっかりやっています」。高卒入団7年目の岡本和は、さらなる成長を求め自己流の調整術でレベルアップに励んできた。
そうした取り組みは実戦の結果にも表れた。エキシビションマッチでは5日のソフトバンク戦(ペイペイD)で左翼席へ2試合連続アーチとなる推定飛距離130メートルの特大弾を放つなど、全7試合にスタメン出場し計19打数9安打、打率4割7分4厘、3本塁打、7打点。8月8日の日本ハム戦(函館)では安打は出ずも、2打席連続四球を選ぶなど、豪快な打撃だけでなく選球眼でも状態の良さを証明した。この期間の圧巻の数字で見て分かるように好調を維持するどころか、さらに相手にとって脅威な打者へと変貌を遂げた。
それでも本人に慢心はない。原監督は「いい状態でしょうね」とうなったが、岡本和は「ちょっと出来過ぎな部分はある」と結果だけにとらわれず、冷静に自己分析している。エキシビションマッチ期間中には「調子はいいというわけではありませんが、いろいろと自分の中で試しながら打席に入っています。漠然と打席に入ることがないようにだけは心がけています」と話した。
結果以上に自身の感覚を大切にし、「公式戦になれば緊張感とか投手の力の感じとかも変わってくると思う。前半戦より後半の方が大事。シーズンで打てるように」と全ては公式戦で最大のパフォーマンスを発揮することをイメージして、打席に立った。
グラウンドを離れても成長のために時間を有効に使った。動画サイトYouTubeでは、メジャーリーガーたちの打撃を見尽くしたという。「アクーニャ(ブレーブス)、ゲレロ(ブルージェイズ)、タティス(パドレス)。ほぼ全員見てますよ」。世界を代表する大砲たちの動画から何か自分に生かせるヒントはないかと常日頃から研究しているのだ。
「3年やって一人前」と自らに言い聞かせて成長してきた主砲は昨季、巨人生え抜きでは松井秀喜以来となる3年連続30本塁打を達成した。今季は自身初となる40発も射程圏内。後半戦、チームを勝利に導く一打を重ねる先に見えてくる個人タイトルも楽しみだ。(報知新聞社・小林 圭太)
文・小林圭太
1993年4月3日生まれ。28歳。愛知県蒲郡市出身。愛知県立豊橋東高から明治大学に入学。2017年報知新聞に入社。2018年シーズンの西武ライオンズ担当を経て2019シーズンから読売ジャイアンツ担当。主に岡本和真、坂本勇人ら野手選手を中心に取材中。
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