11月10日に行われるパ・リーグのクライマックス・シリーズ、ファイナルステージの見どころを紹介。パ・リーグ王者のオリックス・バファローズが、ファーストステージを1勝1分で制した千葉ロッテマリーンズを迎える。
オリックス・バファローズ vs 千葉ロッテマリーンズ
2年連続の最下位から一転、強力投手陣を武器に1996年以来となるリーグ優勝に輝いたオリックス。“仰木マジック”で日本一まで上り詰めた25年前に正捕手を務めていた中嶋監督は、熾烈な優勝争いを繰り広げたロッテとのファイナルステージを勝ち抜き、自身のチームを同じステージに導くことができるだろうか。
その大事な大事な初戦、先発のマウンドにはリーグ制覇の最大の原動力となった山本由伸が上がる。今季の山本は18勝、防御率1.39、206奪三振、勝率.783、4完封の全てがリーグトップの成績で、史上8人目となる投手5冠を達成するなど、歴史的なシーズンを過ごした。
それゆえに、オリックスはすでに2勝を挙げたも同然、と見る向きは強い。ファイナルステージに1勝のアドバンテージが導入された2008年以降、アドバンテージを含む2連勝を飾りながら敗退したのは2017年の広島だけで、16チーム中15チームが日本シリーズに駒を進めている。
今や日本球界で最もスペシャルな存在となった山本は、シリーズの流れを決める重要な一戦でロッテ打線を沈黙させることができるか。
打線は本塁打王の杉本裕太郎はもちろん、秘密兵器となりそうなランヘル・ラベロにも注目。今季は7月末に入団するも、入国待機期間を経てこれからという時に二軍戦で死球を受け、いきなりの負傷離脱となってしまった。
結局、一軍の試合に出たのはシーズン閉幕前の2試合だけだったが、7打数3安打と結果は上々。紅白戦でホームランを放つなど状態も良く、相手に研究されていないXファクターとして楽しみだ。
また、忘れてはならないのが吉田正尚の存在。10月2日のソフトバンク戦で右尺骨を骨折した主砲は、驚異の回復力で打撃練習を行えるまでに回復した。痛みについて「それなりに」と語るようにまだまだ万全の状態ではないが、スタメンに名を連ねなくともベンチで吉田が待機しているだけで、ロッテ投手陣にとっては大きなプレッシャーになるだろう。
対するロッテは楽天との劇的過ぎる2試合を1勝1分けで乗り越え、オリックスへの挑戦権を獲得した。
そのファーストステージで目立ったのが、今後のロッテを担う若い力。第1戦では“令和の怪物”佐々木朗希が6回1失点、10奪三振の快投を披露し、9回裏には未来の正捕手候補である23歳の佐藤都志也が代打サヨナラタイムリーを放ってみせた。
第2戦でも山口航輝がチームメイトの安田尚憲が昨季記録したCSにおける最年少本塁打のパ・リーグ記録(21歳6カ月)を更新する、21歳2カ月でアーチをかけるなど、25歳以下のフレッシュな顔ぶれが大舞台で大輪の花を咲かせた。
オリックスとのファイナルステージでも、彼らの出来は勝敗に大きく影響しそうだ。ロッテから見ると0勝1敗で迎える第1戦。勝ってタイに持ち込みたい重要な一戦で先発を任されるのは、ベテランの石川歩。
今季は右ヒジ関節のクリーニング手術を受けて6~8月を棒に振ったが、9月に復帰後は6先発で4勝1敗と手術の不安を感じさせない投球を披露。特に大事な10月は3勝0敗・防御率0.78とほぼ完璧な内容で、大きな重圧がかかる初戦のマウンドを託すにはうってつけの存在だ。
打線の方は相手が山本とあって、そう何度もチャンスは訪れないかもしれない。それでも山本にとってロッテ戦は、対戦防御率が唯一3点台(3.46)という“苦手”な相手で、トータルの被打率が.182に対し、ロッテ戦の被打率は.269まで跳ね上がる。
中でも切り込み隊長の荻野貴司、主砲のブランドン・レアード、7~8番を打つ藤岡裕大がそれぞれ7打数3安打、5打数3安打、4打数3安打と山本を打ち込んでおり、特にレアードは3安打のうち2本がホームランだった。
この3人がシーズン同様に山本を攻略できれば、最強投手を苦しめることは十分に可能だ。
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