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【コラム】まさかのBクラスターン。逆襲の鍵は“1番・周東佑京”のホークス2021年スタイル|プロ野球

【コラム】まさかのBクラスターン。逆襲の鍵は“1番・周東佑京”のホークス2021年スタイル|プロ野球時事通信
【プロ野球 コラム】13日からいよいよペナントレースが再開される。まさかのBクラスで折り返した王者・ソフトバンクが巻き返すために必要なものとは? ホークス取材20年目となる田尻耕太郎氏が後半戦のキーマンを語る。
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中断期間中にアピールした「新しい戦力」たち

2021-02-01-NPB-Hawks-Richard

五輪中断期間を経て、いよいよ13日からペナントレースが再開される。メダリストとなった鷹戦士たちも戻ってきた。これでチームには益々の活気が溢れそうだ。

ホークスは現在4位。前半戦をBクラスでターンしたのは8年ぶりで、戦績は37勝37敗14分の勝率5割ちょうど。貯金なしのターンもまた工藤公康監督就任後初めての事態となった。

不振の一因として挙げられるのが接戦での弱さ。前半戦は1点差試合を6勝13敗と大苦戦した。それに限れば、勝率は12球団ワースト。チーム防御率3.29、なかでも救援防御率は2.39でいずれも12球団トップだったことを考えれば、打線の不振がチームの低迷につながっていたのが明白である。そのため課題克服に、球団も動いた。

7月2日に阪神タイガースとの交換トレードで中谷将大外野手を補強(二保旭投手が移籍)。さらに同21日にはキューバ出身で米メジャー経験もあるダリエル・アルバレス外野手を獲得した。その両選手を含め、五輪中断期間中に行われたエキシビションマッチでは「新しい戦力」が積極的に起用された。

そして、彼らは結果でアピールした。中谷は7月27日のベイスターズ戦で本塁打をマーク。アルバレスは全9試合中4試合で複数安打を放ち、なかでも得点圏では5打数4安打と勝負強さを発揮した。工藤監督は「見ているとタイミングの取り方が上手いのかなと思う」としたうえで、「バットコントロールとか、体の使い方も器用だと小久保(裕紀)ヘッドも話していたし、失投は結構逃さないんじゃないかというイメージですね」と評していた。

さらに、これまで一軍で出番のなかった若手も躍動した。特に将来の大砲候補と嘱望されて久しいリチャード内野手の活躍は頼もしくも映った。エキシビションマッチでチームトップの9打点。ジャイアンツの戸郷翔征投手から一発を放つなど2ホーマーも記録した。工藤監督も「良いものを見せてくれた」と抜てきした若手の中では最も高く評価をしていた。

逆襲を狙う後半戦に新風を吹き込む選手の台頭も楽しみなところだが、一方で工藤監督は「この期間に故障していた選手も戻ってくるから」と、別の期待も寄せていた。

その一人が、7月30日のヤクルト戦から一軍復帰した周東佑京内野手だ。

ホークスの2021年スタイルを見せられるか?

2020-10-07-NPB-Hawks-Shuto

周東の存在が、どれだけチームの力になるか。

それは昨季終盤戦を思い出せば明らかだ。終わってみれば2位を10ゲーム差以上引き離して独走リーグ優勝を果たしたホークスだが、シーズン全体の戦いぶりは決して楽ではなかった。昨年10月9日の時点でホークスは首位を死守こそしていたが、2位だったマリーンズに勝率1厘差のゲーム差0にまで迫られていた。しかし、同10日~23日まで怒涛の12連勝を記録。結局、両チーム大接近から二十日も経たない10月27日にはこの時点で10.5ゲーム差の大独走態勢を築いてリーグ優勝を決めたのだった。

その期間、周東は毎日のように盗塁を決めた。10月30日に“世界新”となる13試合連続盗塁を達成した。盗塁を決めるということは、つまり塁に出ていた証でもある。昨年10月の月間打率は.306(同出塁率.353)をマークしていた。

周東が塁に出て、走れば、勝つ。

ホークスの新たな勝ちパターンは、この2021年はシーズンを通して力を発揮するものだとファンは信じていたし、誰よりも周東自身がそのつもりだったはずだ。自主トレ、キャンプと猛練習に向き合っていた。

しかし、打撃面で再び壁にぶち当たった。打率は2割前後をウロウロ。5月下旬になるとスタメン機会を失った。そして6月10日に試合勘を養うために“親子出場”で臨んだ二軍戦で守備の際に右手に打球を当ててしまい人さし指を骨折した。まさに踏んだり蹴ったりの離脱となった。

結局、チーム首脳陣としても「1番・周東」が活躍することを計算して、今季の戦い方や布陣を想定していたために、歩調を合わせるようにチームとしても苦しい戦いになった。

周東が不在の間も牧原大成や三森大貴が素晴らしい活躍を見せたが、やはり周東の復調こそが後半戦の逆襲の大きなカギとなるのではなかろうか。

右手骨折から復帰後の二軍戦では45打数18安打で打率.400と6盗塁の成績を残したものの、エキシビションマッチでは20打数2安打の打率.100と低迷。バットを振り切った際に体も大きくブレてしまう悪癖がしばしば現れており、そこさえ修正すれば昨季のような輝きをまた取り戻すはずだ。

文・田尻耕太郎

1978年生まれ、熊本市出身。法政大学卒。ホークス球団誌の編集を経て、2004年夏にフリーに。一貫して「タカ番」スタイルの現場主義を大切に取材活動を続けており、2021年にちょうど20年目のシーズンを迎えた。「Number」など雑誌・ウェブ媒体への執筆のほか、ラジオ出演やデイリースポーツ特約記者も務める。

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