2021年ドラフト総評
将来のエース候補を軸に、即戦力右腕の獲得に成功
これまでは競合を避けて一本釣りを狙うことが多かったDeNAだが、今年のドラフトでは勝負に出た。高校No.1右腕の呼び声高い小園健太に1巡目で入札し、三浦大輔監督が見事に当たりクジを引き当てた。
2位の徳山壮磨、4位の三浦銀二は、ともに高校時代から活躍を見せてきた即戦力が期待される右腕。3位の粟飯原龍之介、6位の梶原昂希といったスケールの大きな内外野に加え、5位で右サイドハンドの深沢鳳介と将来性豊かな選手の指名に成功。
育成では俊足外野手の村川凪、大橋武尊に強肩捕手の東出直也と、一芸に秀でた選手を指名した。
選択選手一覧
指名順 | 名前 | ポジション | 所属 |
---|---|---|---|
1位 | 小園健太 | 投手 | 市和歌山高 |
2位 | 徳山壮磨 | 投手 | 早稲田大 |
3位 | 粟飯原龍之介 | 内野手 | 東京学館高 |
4位 | 三浦銀二 | 投手 | 法政大 |
5位 | 深沢鳳介 | 投手 | 専大松戸高 |
6位 | 梶原昂希 | 外野手 | 神奈川大 |
育成1位 | 村川凪 | 外野手 | 徳島インディゴソックス |
育成2位 | 東出直也 | 捕手 | 小松大谷高 |
育成3位 | 大橋武尊 | 外野手 | 茨城アストロプラネッツ |
選択選手紹介
1位指名・小園健太(こぞの・けんた)
高校No.1の呼び声高い右腕。185cm90kgの堂々たる体格から繰り出すストレートの最速は152kmを計測し、カーブ、スライダー、カットボールなどの多彩な変化球を操る本格派だ。
貝塚ヤング時代には松川虎生(市和歌山高・ロッテ1位)とのバッテリーで3年夏に全国優勝。市和歌山高でも1年春からベンチ入りすると、2年秋にはエースとして近畿大会4強に進出し、3年春の選抜甲子園に出場した。1回戦では県岐阜商を相手に9回4安打無失点・8奪三振の快投で完封勝利をマーク。3年夏は和歌山大会決勝で、全国優勝を果たした智辯和歌山に敗れた。
DeNA(前身含む)が高校生を1位指名の抽選で引き当てたのは、1994年の紀田彰一(横浜高)以来、27年ぶり。
ポジション | 投手 | 生年月日 | 2003年4月9日 |
身長 | 185cm | 体重 | 90kg |
投打 | 右右 | 経歴 | 市和歌山高 |
2位指名・徳山壮磨(とくやま・そうま)
大阪桐蔭高では1年秋の明治神宮野球大会で全国デビュー。2年春には甲子園初登板、3年春の選抜ではエースとして1学年下の根尾昂(中日)、藤原恭大(ロッテ)らとともに全国制覇を果たした。春夏連続出場となった3年夏の甲子園は、3回戦で敗退。その後はU-18代表としてW杯にも出場した。
早稲田大では1年春からリーグ戦で登板し、4年間で通算36試合に登板し、9勝5敗、防御率2.09という成績を残している。ドラフト会議翌日の法政大戦では、DeNAから4位指名を受けた三浦銀二と投げ合い、7回2安打無失点・8奪三振の快投を見せた(試合は0-0の引き分け)。
※10月12日終了時点
最速151kmを計測するストレートに加え、スライダー、フォーク、チェンジアップを操る総合力の高い右腕だ。
ポジション | 投手 | 生年月日 | 1999年6月6日 |
身長 | 183cm | 体重 | 82kg |
投打 | 右右 | 経歴 | 大阪桐蔭高-早稲田大 |
3位指名・粟飯原龍之介(あいばら・りゅうのすけ)
182cm85kgの体格で高校通算33本塁打を記録。50m5秒8の俊足に、投手としては最速137kmを計測する強肩を武器とする大型遊撃手だ。
東京学館高では1年夏から公式戦に出場。2年秋には1番・遊撃でチームを牽引し、関東大会に出場、あと一歩で選抜出場というところまで迫った。3年夏は千葉大会3回戦で敗退し甲子園出場はならなかったが、世代屈指の遊撃手として注目された。
ポジション | 投手 | 生年月日 | 2004年2月22日 |
身長 | 182cm | 体重 | 85kg |
投打 | 右左 | 経歴 | 東京学館高 |
4位指名・三浦銀二(みうら・ぎんじ)
福岡大大濠高では2年秋から主戦として、古賀悠斗(中央大・西武3位)とのバッテリーで九州大会優勝、明治神宮野球大会ベスト8に進出。3年春の選抜では鉄腕ぶりを発揮し、ベスト8進出に貢献した。3年夏は甲子園を逃したが、U-18代表としてW杯に出場した。
法政大では1年春からリーグ戦に登板し、1年秋にはエースとして明治神宮野球大会に出場。3年時は未勝利に終わったものの、4年間で通算47試合に登板し、10勝10敗、防御率2.60を記録している。2位の徳山と投げ合ったドラフト会議翌日の早稲田大戦では、9回4安打無失点・7奪三振の快投を見せた。
※10月12日終了時点
最速150kmのストレートにスライダー、カーブ、チェンジアップなどのコンビネーションで打者を打ち取る本格派右腕。高校の2学年上にはプロでもチームメイトになる坂本裕哉がいた。
ポジション | 投手 | 生年月日 | 1999年12月30日 |
身長 | 175cm | 体重 | 84kg |
投打 | 右右 | 経歴 | 福岡大大濠高-法政大 |
5位指名・深沢鳳介(ふかざわ・おうすけ)
最速144kmのストレートに、スライダー、カーブ、チェンジアップなど多彩な変化球を操るサイドハンド右腕。緩急の差に、制球力を武器とする高校屈指の好投手だ。
中学時代は軟式の強豪・上一色中で活躍。専大松戸高では2年秋からエースとして登板し、関東大会ベスト4に進出。3年春の選抜では中京大中京高に1回戦で敗れたが、3年夏の甲子園では選抜準優勝の明豊高を相手に9回6安打無失点・11奪三振の完封勝利を挙げた。
ポジション | 投手 | 生年月日 | 2003年11月5日 |
身長 | 177cm | 体重 | 75kg |
投打 | 右右 | 経歴 | 専大松戸高 |
6位指名・梶原昂希(かじわら・こうき)
大分雄城台高では1年夏から1番・中堅で公式戦に出場。甲子園出場はなく、3年時の3回戦が最高。神奈川大でも1年春から中堅のレギュラーを掴み、クリンナップで出場。1年秋には首位打者も獲得し、大学日本代表候補にも選出された。通算では12本塁打、96安打をマークしている。
※10月12日終了時点
188cm83kgの体格に、フルスイングするプレースタイルから「神奈川大のギータ」と呼ばれる。
ポジション | 投手 | 生年月日 | 1999年9月19日 |
身長 | 188cm | 体重 | 83kg |
投打 | 右左 | 経歴 | 大分雄城台高-神奈川大 |
育成1位指名・村川凪(むらかわ・なぎ)
如水館高では3年夏の広島大会決勝が最高で、甲子園出場はなし。四日市大では1年春から出場、4年時には主将も務め、3度の盗塁王に輝いた。徳島インディゴソックスでも俊足を活かし、40盗塁でタイトルを獲得。四日市大初のNPB所属のプロ野球選手となった。
ポジション | 投手 | 生年月日 | 1998年6月26日 |
身長 | 174cm | 体重 | 60kg |
投打 | 右左 | 経歴 | 如水館高-四日市大-徳島インディゴソックス |
育成2位指名・東出直也(ひがしで・なおや)
小松大谷高では1年夏から公式戦に出場。3年夏には3番・捕手で甲子園に出場を果たした。遠投115m、二塁送球1.9秒を武器とする強肩捕手。
ポジション | 投手 | 生年月日 | 2003年5月24日 |
身長 | 173cm | 体重 | 73kg |
投打 | 右右 | 経歴 | 小松大谷高 |
育成2位指名・大橋武尊(おおはし・たける)
中学卒業後に単身渡米し、高校時代はIMGアカデミーで学んだ異色の経歴の持ち主。50mを5秒8で走る俊足に、遠投110mの強肩を生かした守備が武器の外野手。
ポジション | 投手 | 生年月日 | 2001年5月16日 |
身長 | 178cm | 体重 | 74kg |
投打 | 左左 | 経歴 | IMGアカデミー-茨城アストロプラネッツ |
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