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【インタビュー】低調・ソフトバンクの要因は「ちょっとしたボタンの掛け違え」元コーチ・飯田哲也氏が語る浮上のきっかけは「先発陣の奮起」と「5番・6番の活躍」|プロ野球

【インタビュー】低調・ソフトバンクの要因は「ちょっとしたボタンの掛け違え」元コーチ・飯田哲也氏が語る浮上のきっかけは「先発陣の奮起」と「5番・6番の活躍」|プロ野球(C)球団提供
【プロ野球 開幕インタビュー】2023年のプロ野球が3月30日に開幕する。新シーズンの幕開けを前に、DAZNで解説を務める秦真司氏に、セ・リーグの展望を伺った。
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開幕から5連勝を飾りスタートダッシュに成功した福岡ソフトバンクホークスだったが、4月18日から5連敗を喫するなど苦しい戦いが続いている。

そんな状況のなか、ゴールデンウィーク連戦では最初のカードで王者であるオリックス・バファローズと対戦。同率ながらも当該成績により優勝を逃した“因縁の対決”に向けて、かつてソフトバンクでコーチを務めた解説の飯田哲也氏に、この試合の見どころを伺った。

※インタビューは4月25日に実施

「石川や東浜は最低限ゲームを作らなければいけない」

──大型補強を行った福岡ソフトバンクホークスですが、開幕5連勝とスタートダッシュに成功しましたが、直近では5連敗を喫するなど不安定な戦いです。ここまでの戦いぶりをどのようにご覧になっていますか?

1番の問題は投手と野手が噛み合っていないところです。投手が抑えても打てず、逆に打線が奮起しても投手が抑えられない。ちょっとしたボタンの掛け違えが、ここまで苦しんでいる要因になっていると思います。とはいえ、シーズンは長い。苦しい時期というのはどのチームにもあるもので、ホークスの場合はそれが今、という状況です。

──5連敗中は先発が5回持たずにノックアウトされました。去年からの課題である四球についても開幕からは減少傾向にありましたが、ここにきて再発しているように感じます。

四球がそのまま結果につながっていますね。大事なところで四球を出さない投球ができれば勝てますが、負けている時は我慢できずに四球、四球となって打ち込まれる。その課題はもう明らかなので、今シーズンを通して斉藤和巳コーチがどう立て直すかがポイントです。

見ている感じだと、「打たれちゃいけない」という思いが力みにつながっている。それが四球になって、ランナーを出してしまって打たれる悪循環です。チームとしても、その原因を探っているところだと思います。

──開幕前のインタビューでは大関友久投手や藤井皓哉投手などは、力があるけど未知数だとおっしゃっていました。蓋を開けてみると、ここまではまずまずの投球のように見えますがいかがでしょう?

大関や藤井については、十分に力を発揮できていると思います。とはいえ、ローテーションで回ると疲れも出てくる。そこでどんな投球ができるか。そこが今後の課題だと思います。

一方で、問題は石川柊太や東浜巨のベテラン。彼らは最低限、ゲームを作る投球をしなければいけない。若手と同じように早い回でマウンドを降りるようになると、中継ぎに負担がかかるので、まずはしっかりとゲームを作ってほしいですね。

特に去年までは絶対的な千賀滉大がいました。連敗しても彼なら止めてくれる安心感、期待感がありました。そういう投手はなかなかいませんが、今のホークスなら石川や東浜がその役割を担わないといけない。もっとやれると思いますし、やってもらわないと困りますね。

──千賀投手の穴はなかなか埋まらないと思いますが、そこをベテラン2人でカバーしていきたい?

そうですね、彼ら2人にはそこまで背負ってマウンドに立ってほしい。チーム全体で見ると、先発として期待されていたガンケルや有原航平が二軍調整になるなど出遅れています。そこで森唯斗が上がってきました。「準備万端」と言っていますけど、どれくらいやれるかわからない。

個人的には板東湧梧が先発に入った方がいいと思います。ホークス投手陣の後ろは盤石。8回モイネロ、9回オスナが絶対的なので、7回は色々な投手で回すでしょう。だからこそもう少し先発が頑張ってほしいですね。先発が最低6回を投げなければいけません。

──盤石とおっしゃったソフトバンクの中継ぎ陣ですが、この数年はフル稼働が続いており、今シーズンも故障や疲労が心配です。

だからこそ斉藤コーチや藤本博史監督は、先発に長いイニングを任せたいはず。5連敗中も「もう代えるだろう」というタイミングで、首脳陣は少し我慢している印象でした。やはり今の戦いだと今後が不安です。できれば先発には6回、7回と投げてほしいはずです。勝負のシーズン終盤を考えて、今はできるだけ中継ぎに無理させたくないのですが、結果としては無理させてしまっていますね。

打線のポイントはギータの復活と5番、6番の活躍

20230501-NPB-Hawks-batter(C)球団提供

──野手についてもお伺いします。開幕から好調だった栗原陵矢選手、近藤健介選手の活躍により5連勝。しかし彼らの調子が落ちてきたところで5連敗を喫するなど、彼らの影響力は大きいですね。

開幕から好調だった栗原ですが、昨年あれだけの大怪我をして復帰したばかりだということを忘れてはいけません。連戦は2年ぶりくらいで、シーズンのどこかで疲れが出てくるのは当然です。ヒザの痛みも出てくるでしょうし、そこで無理はしない方がいい。ただ、チーム事情を考えると使いたい。なので少し心配ですね。

近藤については心配ないですよ。あれだけの打者なので、戦っていくなかでアジャストできます。あまり深刻にならず、そのままでもきっと打ち始めるでしょう。

──飯田さんがソフトバンクのキーマンに挙げた柳田悠岐選手はいかがでしょう?

シーズン最初のホームランを見ましたが、ようやく出たかと。結局、ホークスといったらギータのチームだと思うので、ギータ次第だと思います。打率も上がってきて、ようやくホームランも出たのでこれから貢献してくれるでしょう。しかし5番以降が少しきついですね。

──開幕からは6番まである程度固定しているオーダーでしたが、連敗中に少し変更がありました。

1番に中村晃が入る利点は、出塁率です。ヒットを打てるし、しっかりとボールを見極めて四球で出塁できる。しかし足がない。残念ながら各駅停車なので、長打が出ても点が入りにくい。

1番打者には出塁率と盗塁を求めたい。そうなるとやはり1番は三森大貴か周東佑京です。中村は5番や6番でポイントゲッターとして活躍する方が、よりいいと思います。牧原大成が1番という案もあります。確かに彼は足もありますが、勝負強さを考えると中村と共に5番や6番に座ってもらう方がチームとしてはいいと思います。

外国人選手が大誤算というか、悪い意味で予想通りというか。彼らの結果が出てないので、下位打順を任せられている選手たちも苦しい。今宮健太や甲斐拓也ももう少し打ってほしいですね。チャンスで回ってくることが多いだけに、そこで一本出ると一気に打“線”になります。あとは上がってきた柳町達をどう使うか。頭から使う可能性もありますし、代打がいなくて困っているので、そこで結果を残せると厚みが出ますね。

──やはり今のソフトバンクはボタンの掛け違い。一つのきっかけに浮上していきそうな気がしますね。

総合力は間違いなくパ・リーグでトップです。今はそれが噛み合っていないだけ。でもいいんじゃないですか?今年はパ・リーグもセ・リーグも開幕から混戦で面白い。やっぱり野球はこうでないと。開幕前にはホークスとオリックスがどんどん抜けていくと思っていましたが、ロッテも西武も頑張っている。今年は面白い戦いになりそうです。

インタビュー= 川嶋正隆

1986年5月9日生まれ、福岡県福岡市出身。大学卒業後に携帯サイト『超ワールドサッカー』でライター兼編集者として勤務。2018年からフリーライターとしての活動を開始し、2020年からは念願かなってDAZN NEWSでプロ野球を担当している。

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