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【インタビュー】好調DeNA打線を牽引する関根大気。解説者が語る10年目の苦労人が捨てたホームランへの思い|プロ野球

【インタビュー】好調DeNA打線を牽引する関根大気。解説者が語る10年目の苦労人が捨てたホームランへの思い|プロ野球(C)産経新聞社
【プロ野球 インタビュー】セ・リーグ首位の横浜DeNAベイスターズが、5月5日からの3連戦で昨シーズンの王者である東京ヤクルトスワローズ対戦する。試合の見どころについて、DAZNで解説をする秦真司氏に伺った。
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三浦大輔監督率いる横浜DeNAベイスターズが、25年ぶりの優勝に向けてセ界を席巻している。2021年の最下位から昨シーズンは2位へと大きくジャンプアップ。今年は『横浜頂戦』のスローガンのもと、一致団結してシーズンに臨むと4月23日の広島戦に勝利して、5年ぶりに単独首位に立った。

今年のDeNAの強さはどこにあるのか。DAZNで解説を務める秦真司氏に話を伺った。

※インタビューは4月24日に実施

個々の能力が高いDeNA打線が手にしたチームバッティング

──昨季は2位となるもヤクルトに8ゲーム差離されたDeNAですが、今季は開幕から好調を維持しています。ここまでの戦いぶりはいかがでしょうか?

ものすごくチームが成長していると思います。先日DAZNの解説でDeNAの試合を担当しましたが、14本のヒットのうち13本がセンターよりも右方向でした。これは意図的に狙っていると思います。今までのDeNAは、個々の能力が高くヒットは打つけども点が入らない。その課題に向き合っている結果だと思います。

桑原将志、宮﨑敏郎、牧秀悟などは今までも強引にならずに右方向に打てていました。そこにきてチーム全体で右方向を意識した野球をすると、打線のつながりがすごくよくなる。走者が1つ、2つと先の塁に進む可能性が高まります。凡打だったとしても進塁打が増えることで、相手へのプレッシャーは強まり、それがこの結果に繋がっているのでしょう。個々の能力は高い打線でしたが、そこにチームとしての考えが浸透してきました。それくらい意識して右方向を狙っているように感じます。

一方で、ここまでは相手投手たちがインコースをあまり使っていません。今後、厳しいコースにストレートだけでなくスライダーやシュートを投げてきた時、ベイスターズ打線がどう対応するか。

例えばヤクルトの中村悠平捕手は、その辺のリードがセ・リーグでは抜けています。投手優先の配球ではなく、打者や状況優先の投球をしなければいけない。それをやっていかないと、今のベイスターズの打線を止めることは難しいですね。

──好調な打線のなかでより結果を残しているのが宮﨑選手だと思います。ここまでの活躍ぶりはいかがでしょうか?

彼の良さはなんと言ってもミート力です。広角に打てる能力に長けてます。あの柔らかなバッティングは、類を見ないですね。プロの選手にとってもお手本になるような打撃能力、打撃のコツを身に付けてると思います。腕の使い方が柔らかく、バットのヘッドを遅らせて打てる。牧選手も似ていますが、腕の使い方が本当に上手ですね。

──コンスタントに打率3割を残しています。毎年同じ活躍をすることはとても難しいことですね。

コンスタントに結果を残すことは本当に難しい。1年だけいい成績を残すことはありますが、それを続けることは難しいです。相手ピッチャーの配球の癖やボールの軌道、キャッチャーの配球などを対戦するごとに蓄積して、フィードバックする能力が高いんだと思います。

さらに宮﨑の場合は、引っ張ったり流したりできるタイプ。自分のペースに巻き込めるところも大きい気はしますね。内川聖一も似たようなタイプのバッターでした。例えば1打席目にライト戦に流して打つ、2打席目は三塁線にカーンと引っ張る。右方向に打ったので、次はインサイドを狙ってくるだろうという準備ができているから打てるのだと思います。そしてその球を打ち損じることなく、しっかりと狙ったゾーンに弾き返す能力。宮﨑も同じで、この準備力と技術があるからこそ今の結果に繋がっていると思いますね。

大ブレイクを果たした関根大気は「スタイルを変える勇気は素晴らしい」

──また今年のDeNA打線では関根大気選手の活躍もあります。10年目の苦労人の活躍をどのようにご覧になっていますか?

関根はこれまでと比べてガラッと変わりましたね。おそらく“自分を知った”のだと思います。元々能力は高い選手だったのですが、今までは長打を狙ったようなバッティングでした。それが今年は、バットを一握り余らせて握っている。さらに、構えてからトップを作るところまで、バットを寝かせています。今までと違ってミート重視のバッティングに変わったことが大きな変化だと思います。

これだとホームランは打ちにくいですが、アベレージは残せる。バットを短く持っているのでボールへの対応力も上がる。今までのプライドを捨てて、彼がプロとして生きていくために生まれ変わったように感じます。自分に求められているものを理解して、何をすべきかを考えて決断した。それくらい大きな変化ですし、変化する勇気は素晴らしいと思います。

足は速く、肩も強い。非常に能力の高い選手でしたが、ホームランを捨てきれないというか。大きいのを狙っているバッターでしたが、ここにきて1番、2番バッターになってきました。バッティングで粘れる、芯に当てる、率を上げる、ヒット数を稼ぐなどそっちのスタイルに変わりましたね。こういう選手が出てくると、チームに勢いが出てきます。

サイ・ヤング賞投手バウアーも加わる豪華投手陣

20230501-NPB-dena-Bauer(C)産経新聞社

──DeNAは投手陣もここまで素晴らしい成績を残していますね。

東克樹、平良拳太郎、石田健大らが開幕から調子がいいですね。そこにWBC帰りの今永昇太も加わりました。そういった信頼できる投手陣に、二軍ではトレバー・バウアーも調整を続けています。先発はかなりいい状態にありますね。

──バウアー選手は、1年間投げていないブランクがありますが、メジャーではサイ・ヤング賞を受賞した投手です。すでに二軍でも素晴らしい投球を続けているようですが、楽しみですね。

日本にはリハビリにきたんじゃないかと思いましたけど、この前の投球を見ましたが、すごい球を投げますね。大谷翔平投手のように肩のラインから腕がずれない。あの投球フォームからボールを押し込んで投げられると、打者は戸惑うでしょうね。あの腕の振り、ボールをリリースしてからの押し込みは一級品です。

あとは真面目に投げてくれるかどうか。そこを少し心配していましたが、きっとしっかり投げてくれるでしょう。

──バウアー投手が本来の力を発揮すると、とんでもない成績を残すかもしれませんね。

その可能性はありますね。マー君のように無傷の連勝を続けることだってありえます。さらにベイスターズは打線がいいのでね。バウアーが本気で投げてくれるなら、一気に優勝候補です。問題点を挙げるとしたら中継ぎでしょうね。

──昨年も中継ぎがかなりのイニングを投げており、今年はその勤続疲労が気になります。

だから私は先発を一人、後ろに回した方がいいかなと思います。連投できるピッチャーを一人後ろに回した方が、より安定するんじゃないかなと。

ただ、勤続疲労については楽観視しています。ヤクルトの中継ぎは、精神がすり減るような優勝争いのなかで連投をこの2年間続けていました。一方でベイスターズは、優勝を目指しつつもクライマックスを意識したような戦い。かかるプレッシャーは全く違います。

広島が連続優勝した時は中崎翔太や今村猛がいました。素晴らしい投球でしたが、そのあとは結果が出なくなりました。それくらい優勝争いをしている時の勤続疲労は大きい。一方で2位、3位などなら疲労も少ない。それは当然で、力み方、熱の入り方が絶対的に違う。

なのでベイスターズの中継ぎ陣は疲労の部分では心配していないですが、枚数の少なさ、不安定さの部分の方が心配ですね。

インタビュー= 川嶋正隆

1986年5月9日生まれ、福岡県福岡市出身。大学卒業後に携帯サイト『超ワールドサッカー』でライター兼編集者として勤務。2018年からフリーライターとしての活動を開始し、2020年からは念願かなってDAZN NEWSでプロ野球を担当している。

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