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AFC U17アジアカップ

【コラム】次は世界の舞台へ。愉快な指揮官と成長への意欲を持った選手たちが成し遂げたアジア制覇 | AFC U17アジアカップ

川端暁彦
【コラム】次は世界の舞台へ。愉快な指揮官と成長への意欲を持った選手たちが成し遂げたアジア制覇 | AFC U17アジアカップDAZN
【サッカーU-17日本代表・コラム】6月15日から7月2日にかけてタイで開催されている『AFC U17アジアカップ2023』。日本は韓国との決勝戦に挑み、3-0で勝利してアジア制覇を掴み取った。
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決勝前日の確信

決勝戦前日のトレーニングを終えた時、森山佳郎監督は「『これはいける』と思った」と振り返る。

実際、トレーニング終了後にはこんな声を選手たちにかけていた。

「スタッフが毎日遅くまで選手のコンディションを上げるために頑張ってくれて、選手のみんなが自覚を持って行動してくれたおかげで、いまこうして充実した状態で決勝を迎えられる。あとは全部出し切ってくれればいい」

元よりフィジカルコンディションは最大の懸念材料だった。大会前に状態の悪い中で合流してきた選手も多くおり、国内合宿ではほとんどプレーできない選手もいた。その上、現地入り後は慣れない環境で体調を崩す選手も続出。最初からこんな状態で戦い抜けるのか。そんな不安がなかったと言えば、ウソになってしまう。

ただ、指揮官は当初から「最初に100の状態になれなくても、大会を戦いながら上げていけると思っている」とも語っていた。現地の気候に慣れ、生活に順応し、そして全員一丸となってのゲームを重ねるごとにチームとしての状態は確実に仕上がっていった。

「本当はもっと練習したいんだけど、メディカルスタッフから絶対に止められてる」と指揮官は冗談めかして語ったように、大会中の練習は時間・強度ともに最小限にとどめた。回復を重視して練習の回数自体も制限。準々決勝以降、すべて試合前々日はグラウンドに出ずに回復へ充当し、試合前日の限られた時間でのトレーニングにすべてを集約して対応し続けた。

また選手起用もローテーションを重視し、「時間をシェアしながら全員で戦っていく」(森山監督)ことを強調。こうした姿勢は体力面のマネジメントに加え、控え組のモチベーション維持とそれに伴ってトレーニングの質を向上させるといったチーム状態そのものへのポジティブな影響もあった。

「大人になった感覚がある」

2023_7_3_japan_u-17_1(C)AFC

ちなみに、決勝戦前日練習終了後の青空ミーティングは、こうして至って真面目な話をしていたのだが、終わり方は真逆だった。森山監督は心身ともにタフなチームの例え話で出した「青森山田高校」について「国見高校」と言い間違えてしまうハプニングが発動。選手、スタッフ大笑いでの解散となったのだが、これも森山監督のチームらしい光景だった。

「アレは全部計算してやって……いや、そんなわけないか」と笑うスタッフもいたほどにオンの緊張からオフの弛緩へと繋げさせる見事な演説になったのだが、それも天性の技なのかもしれない。大会を通して、タフに戦うことを強く求めつつ、同時に楽しくプレイすることも忘れずに調和させる。指揮官としての感覚は抜きん出たものがあった。

選手たちの言動も印象的だった。「だいぶ大人になった感覚がある」と森山監督が語ったように、オンオフの切り替えはハッキリさせつつ、自分の課題にもそれぞれがしっかりフォーカス。高校生くらいに話を聞いていると、自分の得意なプレーや上手くいったことの話しかしたがらない選手も珍しくないのだが、この代表の選手たちは自分の課題や失敗した部分についても饒舌で、成長への意欲を持った選手が揃っていた。

指揮官は「世界大会が甘くないのはわかっている」と語る。大会前にベストメンバーで集まる機会は一度しかない見込みのため、「各自がどれだけ所属チームでレベルアップできるか」が大きなテーマであり、また新たな選手をどう発掘していけるかも重要になる。

いずれにしても、世界切符を手にしてのアジア制覇で、さらに競争が激化し、それぞれの選手が成長の糸口を掴む機会が増えたのは間違いない。愉快な指揮官に率いられたチームが、世界舞台で雄飛していく日を楽しみに待ちたい。

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文・ 川端暁彦

1979年8月7日生まれ。大分県中津市出身。フリーライターとして取材活動を始め、2004年10月に創刊したサッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』の創刊事業に参画。創刊後は同紙の記者、編集者として活動し、2010年からは3年にわたって編集長を務めた。2013年8月からフリーランスとしての活動を再開し、現在に至る。

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【準々決勝】

試合日カード
6/25(日)
19:00
【QF1】イラン 1-0 イエメン
6/25(日)
23:00
【QF2】タイ 1-4 韓国
6/26(月)
19:00
【QF3】日本 3-1 オーストラリア
6/26(月)
23:00
【QF4】サウジアラビア 0-2 ウズベキスタン

【準決勝】

試合日カード
6/29(木)
19:00
【SF1】イラン 0-3 日本
6/29(木)
23:00
【SF2】韓国 1-0 ウズベキスタン

【決勝】

試合日カード
7/2(日)
21:00
韓国 vs 日本

AFC U17アジアカップ|放送・配信予定

AFC U17アジアカップ タイ2023は、スポーツチャンネル『 DAZN 』が独占ライブ配信する。

その他地上波やネットでの中継・配信はない。