2023シーズンのF1は当初24戦で行われる見通しだったが、新型コロナウイルスの影響で中国GPが見送りとなり、エミリア・ロマーニャGPは豪雨災害により中止に。これで22戦での開催となった。
そして2024年は全24戦で実施される予定。これは過去最多のグランプリ数となる。
F1第14戦ベルギーGP 概要
過去最大の24戦が行われる2024年シーズンも、いよいよベルギーGPを最後にF1恒例のサマーブレイクへと突入する。
次戦のグランプリが開催されるスパ・フランコルシャンはスピーティーな高速サーキットとして知られており、全長の7.004kmはF1カレンダーの中でも最長の距離を誇る。
このコースは1950年のF1世界選手権発足以来からカレンダーに名を連ねており、シルバーストンやモナコ、モンツァ、鈴鹿と並んでF1を象徴するトラックの1つでもある。現在、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが3年連続でこのGPを制していることから、今回の一戦でジム・クラークやアイルトン・セナがかつて記録した4年連続勝利に並ぶのか、注目が集まる。フェルスタッペンにとってベルギーは母親の出身国(自らの出生地でもある)であり、自身も国籍を有する"ホームグランプリ“でどんな走りを披露するのか今週末も目が離せない。
レース開催日程・DAZN配信予定
第14戦:ベルギーGP
日時(日本時間) | 配信内容 | 実況・解説 |
---|---|---|
7月26日(金)20:30~ | フリー走行1回目 | 実況:笹川裕昭 コメンテーター:浅木泰昭 |
7月27日(土)0:00~ | フリー走行2回目 | 実況:サッシャ 解説:小倉茂徳 |
7月27日(土)19:30~ | フリー走行3回目 | 実況:サッシャ 解説:柴田久仁夫 |
7月27日(土)23:00~ | 予選 | 実況:サッシャ 解説:松下信治 |
7月28日(日)22:00~ | 決勝 | 実況:サッシャ 解説:松下信治 |
F2 第10戦:ベルギー
日時 | 内容 | 実況・解説 |
---|---|---|
7月26日(金)18:05~ | フリー走行 | 実況:笹川裕昭 |
7月26日(金)23:00~ | 予選 | 実況:笹川裕昭 |
7月27日(土)21:15~ | レース1 | 実況:笹川裕昭 解説:松下信治 |
7月28日(日)17:00~ | レース2 | 実況:笹川裕昭 解説:笹原右京 |
サーキット(スパ・フランコルシャン)
DAZN|Getty Images
1周は7.004kmで、決勝レースは44周で行われる。
ホームストレートは短いがここはDRS区間となっており、ターン1の右ヘアピンであるラ・スルスで仕掛けるケースも散見される。
そしてターン1を曲がった後、名物とも言えるオー・ルージュの坂を駆け上がっていく。その先に待ち受けるケメル・ストレートはオー・ルージュからトップスピードが持続されるうえにDRS区間でもあり、最大のオーバーテイクポイントとなる。
2000年のベルギーGPではミカ・ハッキネンが周回遅れのリカルド・ゾンタを挟みながら、ライバルのミハエル・シューマッハを抜くという離れ業を見せたことでも有名。このシーンは“F1史上最高のオーバーテイク”の一つとしていまだ語り草になっている。
セクター2からは緩やかな中速コーナーが続き、山下りとなるためにここはダウンフォースが求められる区間。ターン15手前からセクター3に入り、ホームストレートへと戻っていく。ターン15からの立ち上がりをトラクション重視にしたうえで、ターン18のイン側に飛び込んで抜くという駆け引きも有効だ。
トラック特性としてはトップスピードのストレート、そしてターンの多さから、速さとダウンフォースのどちらも求められるコースだけに、バランスや総合力が問われる。
そして、同サーキットは山の中にあり、1ラップで標高差102mもの高低ある中を走る。コース長が長いことも相まって天候が目まぐるしく変わりやすい点も見どころの一つ。通称“スパ・ウェザー”はもはや風物詩であり、レース展開に大きく影響する要素でもある。2021年はウェットの予選となり、決勝でもレース前から雨が振り続ける展開に。ディレイの後にセーフティーカー先導で周回を行うも雨が強まり、3周のみで決勝が打ち切られるという事態になった。
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2023年 ベルギーGP結果
Red Bull Content Pool
2023年のF1第13戦、ベルギーGP決勝は2023年7月30日行われた。
現地スパ・フランコルシャンはF2のレース2から引き続きドライの路面状態が続く。各ドライバーはソフト、ミディアムとバラバラの第1スティントを選んだ。上位勢はソフトが多く、11番グリッドの角田裕毅はミディアムをチョイスしている。
レースがブラックアウトとなり、スタート直後に上位勢で接触が発生。カルロス・サインツと接触したオスカー・ピアストリが最後尾までポジションを下げた。ターン5のケメルストレートエンドでセルジオ・ペレスがチャールズ・ルクレールを抜き、トップに躍り出る。11番手スタートの角田はP8まで順位を押し上げ、オープニングラップを終えた。ピアストリはターン13過ぎでマシンをストップさせている。
角田裕毅はアルファタウリのアップデートが効いていることもありペースが良く、5/44周目には6番手まで順位を上げた。
6番グリッドからのスタートだったマックス・フェルスタッペンも6周目のターン5でルイス・ハミルトンを抜き、3番手までアップ。あとは前にペレス&ルクレールだけとなった。
7/44周目にはソフト勢がピットに入り、第2スティントへと移行していく。フェルスタッペンは9/44周目のターン5でルクレールを抜き、これでレッドブル1-2となっている。
角田は10周目にピットへと入り、ミディアムからミディアムへとつないだ。ピットアウト後、先にタイヤ交換を終えていたアレクサンダー・アルボンに抜かれてしまう。だが次の周のターン5でアルボンを抜き返している。
上位勢も15周目までには一通りピットに入り、ペレス、フェルスタッペン、ルクレール、ハミルトンの順番になる。一方で数分後には雨が降り出すのではないかとのチーム無線も。
17周目のターン5でフェルスタッペンが僚友ペレスを抜き、トップに躍り出た。
角田はタイヤ交換を終えていないガスリーやランス・ストロールを追いつつ、ここで少し雨粒が目立ってきたこともあり、各ドライバーはレースペースを落とす状況となった。24周目のターン5でガスリーを仕留め、角田は6番手に浮上している。
25/44周目に角田はソフトの第3スティントに移行。ここからは何かがない限り最後まで走り切る流れとなった。ここから他のドライバーも最終スティントのタイヤに切り替えていく。
トップのフェルスタッペンが2番手ペレスを突き放して独走状態に。3番手ルクレール、4番手ハミルトン、5番手フェルナンド・アロンソという順番に。ロングスティントで1ストップ作戦にしたジョージ・ラッセルやストロールがここに割り込み、角田は9番手走行となっている。
角田は後ろから迫ってきたエステバン・オコンと戦い続けるも、39/44周目のターン5で抜かれてしまった。入賞圏内の当落線上である10番手となる。
トップのフェルスタッペンが後方との差を22.3秒まで広げ、6番グリッドからのレース開始をものともせず同年の10勝目をマークした。レッドブルとしては開幕12連勝を飾り、同一シーズンでの12連勝はF1新記録となる。年をまたいでの連勝は13連勝となった。
2位ペレス、3位ルクレールまでが表彰台に上がった。最後ファステスト狙いのハミルトンが4位+FLの1ポイントを手にしている。
5位アロンソ、6位ラッセル、7位ノリス、8位オコン、9位ストロールと続き、10位は角田。2023年3度目の入賞を果たし、貴重な1ポイントを手にしてサマーブレイクへと入ることになった。