青赤にまた1人、楽しみな選手が現れた。
東廉太。17歳。「将来性豊かな選手」とアルベル監督も認める大型CBだ。この春に高校3年生となる東は、2種登録ながらすでに3月15日のルヴァンカップジュビロ磐田戦でトップチームデビューを果たしており、この日が初の先発となった。
キックオフ直後、ワンプレー、ワンプレーを終えるたびにメインスタンドの一角から驚きの声が聞えてきた。「すごいね」、「いい選手だね」。声の主は、この試合のメンバーから外れた湘南の選手たち。初めて見る“大器”のプレーに思わず声をあげてしまったようだ。
プロの先輩たちが唸ったように、何より驚かされたのは、その落ち着きっぷり。左右両足をそん色なく使ったビルドアップでは、1つ前や横にパスを付けるだけでなく、スペースがあると見ればフィードも駆使。攻撃の起点として及第点以上のプレーを見せていた。守ってもFWウェリントンに激しく寄せ、前を向かせない強さを見せれば、ライン際では落ち着いた対応でゴールキックを獲得するなど、プロの舞台でも十分に戦える能力があることを証明した。
「選手起用に年齢は関係ない」と常に言うアルベル監督は、この日の東のパフォーマンスを高く評価。「我々の期待に応える素晴らしいプレーをしてくれていた」と称え、「プロの世界でCBとしてより上のレベルを目指すに相応しいフィジカルコンディションを持ち合わせている。順調に成長すればこのクラブに大きく貢献してくれるだろう」と最大級の褒め言葉を送る。
スペイン人指揮官に揉まれ、一つひとつ階段を昇っていけば、“青赤のピケ”と呼ばれる日はそう遠くないかもしれない。それだけのポテンシャルがあることを示す90分であった。
文・ 須賀大輔
1991年生まれ、埼玉県出身。学生時代にサッカー専門新聞『ELGOLAZO』でアルバイトとして経験を積み、2016年からフリーライターとして活動。ELGOLAZOでは柏レイソルと横浜FCの担当記者を経て、現在はFC東京と大宮アルディージャの担当記者を務めている。
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