議論の対象となったのは27分のシーンだ。
そのプレーの直前、ゴールラインの外に出ていた永井謙佑であったが、その後、味方が近くでボールを持っていることを確認すると、ピッチ内に戻りパスを受け、そのままアシストを記録。直前までピッチの外側に出ていたために浦和レッズの選手のマークを受けず、フリーでペナルティーエリア内でパスを受けることができたとも感じるが、主審の笛はなることなくゴールは認められた。
この一連のプレーに関して平畠氏は、「CKでゴール裏から回ってゴールラインから入ってくるのがダメなのだから、このプレーもダメだと思う」と述べ、「普通の流れで相手選手があのスペースに入ってきたらDFはマークに付くと思う。このプレーがOKなら、何回も使えてしまう」と意見を口にした。
それに対して羽生氏は「正直、違和感はそんなになかったですね」とコメント。「ボールが違うところに流れていたら、永井選手のピッチへの入り方もまた違かったかもしれないし、ゆっくり入っていたかもしれないけど、マテウス選手が右サイドの深いところまで運べたので『これチャンスかな』という心理が働いてしまうのは分かる」と選手心理に立って考えを話した。
このように意見や考え方が分かれるシーンであるが、深野氏は「このシーンだけ」と前置きをしながら、「競技規則上は得点を認めることになると、私は思っています」と考えを述べ、続けて、その理由を解説した。
「競技規則には『選手がフィールドから意図してわざと外に出て、そこから戻るプレーはダメ』と書いてあり、『もし、オフサイドポジションから戻ったのであれば、ゴールライン上にいたとみなす』とも書いてある。だから、『オフサイドラインにいた』、『主審の許可なく戻ってきた』、この2つの罰則が当てはまる。ただ、それにこのシーンが当てはまるというと、違和感がなく自然の流れだったので得点が認められるべきというのが私の判断です」
その一方で、「永井選手が意図的に戻ってきていると判断する人がいないとも思わないし、永井選手がボールに気が付いて、意図的に戻ってきたとも取れると思う。フェアかアンフェアかで言えば、OKだけどグレー」と難しい判定であることを強調していた。
得点に直結したことで大きな注目を集めた今回のプレー。これが認められたからといって、悪用するような事象が出てくれば、明確な基準を設ける必要が出てくることになるだろう。
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