開幕から7試合を終えて、5勝1分1敗で首位に立つヴィッセル神戸。今季は、ここまで昨季残留争いに苦しんだチームが最高のスタートを切っている。佐藤氏は、「前線からのスイッチを入れられる選手がいることとそれに対して連動した守備でボールを奪い切る。ボールに寄せ切るところが今シーズンは特に良い」と好調の要因を語る。
ここまではリーグ最少タイの「2」失点。吉田孝行体制での守備スタッツを見ても、今季は『被枠内シュート(1.4)』と『インターセプト(3.0)』ではリーグ1位、『相手陣ボール奪取(24.3)』や『ショートカウンター(21.0)』といった数字でもリーグ上位の記録をマークしている。
その要因となっている神戸の”ハイプレス”。リヴァプールやアーセナルといったプレミアリーグの強豪と同じメカニズムを持つ神戸のハイプレスを林氏が戦術ボードを用いて分析した。
ハイプレスにもいくつか種類がある中で、神戸が採用しているのは『外切りハイプレス』だ。現代サッカーではハイプレスを採用チームが増えている中、林氏は「ハイプレスは守備の戦術である一方で攻撃の戦術でもある」と主張する。
神戸は攻撃時は[4-3-33]の陣形を採用しているが、守備時は、インサイドハーフが一列ポジションを上げ、WGの選手が高い位置をキープする[4-2-4]に近い形でハイプレスを仕掛けている。
通常、[4-4-2]の陣形で守備を行う場合は、SHがSBにボールが出たところでプレッシャーをかけていくことが一般的だが、神戸の場合はCBがボールを保持している時点で、SHがCB→SBのパスコースを消す位置を取っている。これが[4-4-2]ではなく、[4-2-4]に見える所以だ。
林氏は、このメカニズムを「(SHが)SBを背中で消してプレスをかけることで、(相手の)CBの選手はボールを中に出すしかない。そこに対してダブルボランチの山口蛍選手と齊藤未月選手が強度の高い選手ので、外を切って中で奪うというやり方を採用している」と解説した。
続けて林氏は、「(相手CBは、)外切りをされることで通常ならセンターフォワードからのプレッシングだけを受けるが、横からのプレッシングを受けることで1対2の状況に追い込まれる」と解説。”外切りハイプレス”をされた時の相手目線での難しさについても語っている。
また”外切りプレス”がうまく機能せず、CB→SBにパスが通されてしまった場合でも、「SBが縦スライドで対応する。それに対して後ろが連動して、スライドする。高い位置でボールを奪って、ゴールまで迫れるというメカニズムがハッキリしている」と神戸の強みを改めて強調している。
その他、佐藤氏が神戸の攻撃についての解説や今週末の鹿島戦における見どころなどが語られている。
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