現役時代に自身も長年プレーした古巣の『エディオンスタジアム広島』を訪れた佐藤寿人氏が、相手の守備ラインの崩し方や空間や時間を作る動きなどDFとの駆け引きに注目した企画として広島対FC東京をリポートした。
5分にMF松木玖生のFKをDF中村帆高が頭で合わせて先制したFC東京が、28分には前線でためを作ったディエゴ・オリヴェイラからボールを受けた中村のマイナスクロスをMF安部柊斗が合わせてリードを広げる。
この追加点を佐藤氏は、「これは完璧！」と絶賛。続けてアシストをマークした中村のオーバーラップを「このタイミングでのランニングが全て。後ろから出てきた中村選手のランニングスピードとタイミング、その後に安部選手がGKとDFラインの間に入る選択肢もあったが、広島の守備ラインが下がったのを見て留まった」と追加点の場面を解説した。
ただ38分、広島が反撃を転じる。自陣でのビルドアップでボールを受けたMF東俊希が素早くプレッシャーをかけてきた中村をかわし、前線へロングフィード。このボールを受けたMF川村拓夢が落としたボールをMF森島司が決めて、1点を返す。
このゴールを佐藤氏は、「（得点前は）東選手のところで中村選手に来るけど、そこでテンポアップできなかった。それを逆手に取ると、SBとCBの間にスペースが生まれるというのはベンチからもあったと思うので、（そのスペースに）あのタイミングだと3列目の川村選手が入ってきた」と解説。攻撃陣と守備陣の間にある駆け引きの重要性を強調した。
後半は1点ビハインドの広島がゴールを破れない時間が続き、「（FC東京の最終ラインには）高さや強さがあるので、今の広島のボールの入れ方だと、FC東京の土俵でサッカーをやっている」と解説。そのままスコアは動かず、FC東京が1点差を逃げ、リーグ戦では5試合ぶりの勝利を飾った。
試合後には1ゴール・1アシストの活躍を見せたFC東京の中村を直撃。見事なオーバーラップからゴールを演出した2点目の場面を佐藤氏が本人に問うと、「広島は前に比重を置いている分、奪った後に3バックと中盤のラインが空いてくるというのがあったので、ボールを奪った瞬間に東選手が外側にいて、空いたスペースに走るしかないと思った。あとは冷静に中を見てパスを出せた」と決勝点の場面を振り返った。
またマイナス方向へのクロスを選択した理由については、「ペナルティエリアのポケットに入った時に一番最初に見るのはGKとDFの間を見ますが、ディエゴ（・オリヴェイラ）が起点となってゴール前にいなかったので、早めに選択肢を消した。（広島の）DFラインが綺麗に下がったので、安部選手しか見てなかった」と本人が明かしている。
関連記事
●【動画】【週末J1まとめ】横浜FMが首位・神戸を破り、J1王者の地力を示す！名古屋は4年ぶり単独首位浮上のチャンスを掴めず ｜ Jリーグ
DAZNについて
DAZNなら好きなスポーツをいつでも、どこでもライブ中継&見逃し配信！今すぐ下の記事をチェックしよう。
● 【番組表】直近の注目コンテンツは？
● 【お得】DAZNの料金・割引プランは？