今節は上位陣に大きな動きがある週末となった。
日産スタジアムで行われた横浜FMと川崎Fの『BIG神奈川ダービー』は、最後まで何が起こるかわからない白熱した展開に。前半から互いに決定機を迎えるものの、シュート精度を欠いたり、オフサイドでノーゴール判定になるなど、あと一歩のところでゴールが奪えない時間が続いた。
後半も手に汗握る攻防となった中、65分に相手のミスを逃さなかった横浜FMはFWアンデルソン・ロペスのがネットを揺らすも、わずかにオフサイドの判定で待望の先制点とはならず。71分には川崎FがPKを手にしたが、ここもキッカーを務めたFW家長昭博のキックをGK一森純がコースを読んでストップ。スコアが動くことはなかった。
しかし、ドラマは最後の最後に待っていた。このままスコアレスドローかと思われた後半アディショナルタイム、セットプレーの二次攻撃からMF瀬川祐輔、DF大南拓磨とつなぎ、最後はDF車屋紳太郎が押し込み土壇場で決勝点を奪取。優勝に向けて負けられなかった川崎Fが敵地で意地を見せ、大きな勝ち点3を手にした。
横浜FMの敗戦により、首位浮上のチャンスが訪れたのは2位の神戸。鳥栖をホームに迎えた一戦は、スコアレスで折り返した後半の早い時間帯にFW富樫敬真にPKを沈められ、苦しい展開を強いられることになる。
だが、首位浮上を目指すチームは、失点後すぐにMF佐々木大樹のクロスにFW大迫勇也が合わせて同点に追いつくと、82分にはカウンターからFW武藤嘉紀のシュートのこぼれ球をMFジェアン・パトリッキが押し込み逆転に成功。そのリードを守り切った神戸は横浜FMと勝ち点で並び、得失点差で首位に返り咲いた。
また、4位の浦和レッズと5位のセレッソ大阪という上位を追いかけるチーム同士の一戦も激闘に。前半にFWレオ・セアラのゴールでC大阪が先制すると、25分にはMFジョルディ・クルークスが見事なゴールを沈めてリードを広げることに成功した。
ただ、後半は浦和も反撃。MF大久保智明や途中出場のMF早川隼平らが絡むことでゴールに迫っていく。78分にはビッグチャンス。大久保が倒されてPKを獲得した浦和は、ここまで成功率100%のアレクサンダー・ショルツがキッカーとなった。しかし、このPKをGKヤン・ピンに止められて万事休す。C大阪がこのまま逃げ切り、3試合ぶりの勝利で上位対決を制している。
その他、ピーター・クラモフスキー新監督就任後、無敗を維持していたFC東京は鹿島アントラーズに敗戦。鹿島は6位へと浮上した。首位を追う名古屋グランパスは、京都サンガF.C.のFWパトリックに土壇場で決勝点を許して劇的な形で勝ち点を手にすることができず。また、好調のガンバ大阪は、低迷している柏レイソルに3-1で勝利して連勝を達成している。
■J1リーグ第21結果
札幌 0-1 新潟
横浜FM 0-1 川崎F
広島 1-1 横浜FC
FC東京 1-3 鹿島
湘南 0-1 福岡
京都 2-1 名古屋
G大阪 3-1 柏
C大阪 2-0 浦和
神戸 2-1 鳥栖
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