取り上げられた場面は、磐田のFKのシーンだ。MF遠藤保仁が蹴ったボールをFWジャーメイン良が合わせると、鹿島のGKクォン・スンテがキャッチ。GKクォン・スンテはすぐさま前線にフィードしようとしたところ、それをブロックしようとしたFWファビアン・ゴンザレスの足に当たりゴールへ。しかし、主審はファウルを取り、ゴールは認められなかった。この場面の判定について議論した。
このジャッジのポイントは、GKがまだボールを保持している時に相手が足を出したというジャッジだったのではないかということ。平畠氏は「これは僕の理解ではファウルになるのではないかなと。シンプルにファウルだと思っています」と主張。ファウルが妥当であると自身の意見を述べた。
続いて福西氏も、「GKのボール保持についてどこまでが保持なのかを理解できれば、ある程度、理解に近づくと思っている。僕はファウルだと思っています」と同調。加えて「パントキックで話した瞬間、離したなだろうと理解している人もいると思うし、逆にボールを手に置いているのを掻っ攫ったらどうなのか、地面に置いた瞬間にドロップキックで蹴ったらどうなのか」と語り、家本氏にルールの説明を求めた。
これに対して家本氏は「結論はダメです。明確に競技規則に書かれています」と回答しつつ、競技規則をおさらいした。
「競技規則では、GKがボールを離そうとしている途中、GKが手からボールを離す、キックする、またはキックしようと試みるのを妨げるというのが一つ。GKが手でコントロールして掌に置いているのは保持、地面との間に挟んでいるのも保持、あるいは地面にバウンドをさせているのも保持の最中、それから空中に投げて蹴るまでは保持です。GKが手でボールをコントロールしているときに相手競技者は挑むことができない。このシーンを確認していくと、GKがボールを離して蹴る最中に1m以内くらいの距離でコースを限定して妨げている。キックする前に足も上がっているので妨げていると十分解釈できるので認められません」
また家本氏はかつてUEFAチャンピオンズリーグであった事象を説明しながら、今回の件は「双方に悪意はなかったと判断できる。ただ、競技規則の解釈からすると致し方ないとはいえ、妨げるアクションがあって跳ね返っているので競技規則上は認められません」とし、距離感や場面によってグレーになる時もあるが、今回の場面に関してはファウルが妥当であったと見解を述べた。
今後はどんな事象を題材として扱っていくのか。今後のJリーグジャッジリプレイにも注目したい。
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