ザスパクサツ群馬 対 ジュビロ磐田 の見どころ
好調なチーム同士の対戦だ。6試合負けなしで8位のザスパクサツ群馬が、8試合負けなしで2位のジュビロ磐田を迎え撃つ。暑い夏のナイトゲームを制し、その記録を伸ばしていくのはどちらだろうか。
ホームの群馬は、第21節から第24節まで4試合連続で引き分けが続いていたが、第25節・大宮アルディージャ戦（2〇0）で8試合ぶりの勝利を挙げると、前節・ヴァンフォーレ甲府戦（3〇0）でも大勝。2試合連続複数得点と無失点で勝点3を積み上げ、J1昇格プレーオフ圏内に3ポイント差まで迫ってきた。
シーズンを通じて大槻毅監督体制2年目の今季は好調を維持している群馬であるが、この2試合で生まれた5ゴールすべてのスコアラーが異なるも調子の良さを示す1つの証と言っていい。佐藤亮や川本梨誉ら攻撃陣だけでなく、高橋勇利也や天笠泰輝といった中盤の選手がゴールを決めることが攻撃の幅を広げることにつながっている。
今節で目指すのは今季2度目の3連勝であり、プレーオフ圏内へのさらなる肉薄。ここでJ1自動昇格圏内に位置する磐田を叩ければ、勢いを加速させることができるだろう。5月の前回対戦では4失点して敗れているだけにそのリベンジも果たしたいところ。今季2敗しかしていないホーム・正田醬油スタジアムでやり返し、昇格争いのダークホースに名乗りを上げたい。
アウェイの磐田は、6月以降負けがなく、6勝2分と大きく勝ち越している。その勝利した6試合ではいずれも複数得点を挙げており、得点数もリーグ2位の数字を残す。前節・藤枝MYFC戦でも開始早々に先制を許すが、前半のうちに逆転すると、後半も立ち上がりと終了間際に2点を加え、終わってみれば4-1で圧勝。ついに、今季初めて自動昇格圏の2位へと浮上した。
シーズンも後半戦に入り、残り16試合は昇格に向けて“追う側”から“追いかける側”になる訳だが、変にプレッシャーを感じるのは厳禁。今季から就任し、チームを作り上げて来た横内昭展監督のもと、やってきたサッカーを表現し続けることが昇格への一番の近道となるだろう。
敵地に乗り込んで目指すは、今季初の4連勝。勝点50に乗せ、ライバルとの差を広げにかかると同時に首位・町田の背中も追いかけていきたい。
他会場のカード
7月22日（土）
18:00 栃木SC vs 清水エスパルス（J2）
20位の栃木は2試合連続で1ポイントを積み上げたものの、降格圏とは勝点差なし。得点力不足解消に向けては、前節加入後初出場を飾ったMF石田凌太郎に加え、FWイスマイラの新天地デビューも待望される。対する6位・清水は引き分けで連勝がストップした。今夏は原輝綺、鈴木唯人の両MFがチームに復帰。前節の試合後「大胆なことをしなければいけない」と話した秋葉忠宏監督の選択に注目が集まる。
18:00 FC町田ゼルビア vs ジェフユナイテッド千葉（J2）
前節が中止となった首位・町田はFWミッチェル・デュークに注目。今季の公式戦5得点はいずれも本拠地でマークしており、この試合でもエリキとのコンビは脅威となりそうだ。一方の千葉は国立競技場での清水エスパルス戦にドロー。2失点こそしたものの、GK鈴木椋大が勝点1獲得の立役者となった。町田との前回対戦は後半ATの2失点で敗れたが、頼もしきビッグセーバーとともに雪辱を果たせるか。
19:00 モンテディオ山形 vs V・ファーレン長崎（J2）
3連敗を喫した山形はプレーオフ圏内との差が「10」に。これ以上離されるわけにはいかない中、2試合連続得点と高い決定力を見せているFW横山塁に期待がかかる。一方の7位・長崎もPO圏再浮上へ勝点3が欲しいところ。注目は2試合の出場停止から戻ってくるFWフアンマ・デルガドだ。ハットトリックで逆転勝利に貢献した前回対戦同様、チームを力強く最前線でけん引したい。
19:00 藤枝MYFC vs ツエーゲン金沢（J2）
2試合連続で1-4の完敗を喫した藤枝は失点数がリーグ最多に。「超攻撃的」を標榜する代償ともいえるが、ホーム5試合ぶりの勝利を目指す上で守備の整備は必須。出場停止のDF川島將の代役もポイントとなる。対する金沢は連敗を「4」で止める勝利を挙げた。注目選手は今季9得点目でキャリアハイを更新したFW杉浦恭平。背番号11が二桁得点を刻めれば、4月以来の連勝はぐっと近づくはずだ。
19:00 レノファ山口FC vs ブラウブリッツ秋田（J2）
前節スコアレスドローで1ポイントをもぎ取った山口は6試合連続の無失点。フアン・エスナイデル監督の下、状況に応じた守備を主体的に敢行し、後半戦の注目チームの一つとなっている。一方、開幕から4試合クリーンシートを続けるなど、序盤戦で堅守を披露していたのが秋田。一昨季から4連敗中と苦手にしているカードだが、今こそ“シン・秋田一体”を体現して勝点3を持ち帰りたい。
19:00 徳島ヴォルティス vs ヴァンフォーレ甲府（J2）
2試合連続のドローに終わった18位・徳島は直近6試合を5分1敗。“負けない”戦いができている一方で、降格圏との勝点差は1ポイントに縮まってしまっただけに、今節は勝点3にいっそうこだわりたい。連勝が2でストップした5位の甲府は、公式戦7連戦が終わったことで切り替えを図りたい一戦。注目はFWピーター・ウタカだ。決定機を逃した前節の悔しさを晴らすゴールでチームを勝利に導けるか。
19:00 大分トリニータ vs いわきFC（J2）
前節5試合ぶりの白星を挙げ、上位に踏みとどまった大分。“九州ダービー”でつかんだ勝点3は流れを変えるに十分な材料で、FWサムエルの今季初得点もチームに勢いをもたらすはずだ。対するいわきはレノファ山口FCと勝点1を分け合い、新体制下で6試合負けなし。大分との前回対戦では完敗を喫してJ2の洗礼を浴びたが、取り戻した『魂の息吹くフットボール』を体現して雪辱を果たしたい。
7月23日（日）
18:00 水戸ホーリーホック vs 大宮アルディージャ（J2）
17位・水戸の前節は運動量で相手を凌駕し、3-1の快勝。大宮を下した第19節から4勝1分3敗と順調に勝点を積んでおり、シーズンダブルを飾って下位集団から頭ひとつ抜け出せるか。対する最下位の大宮は前節勝点1獲得にとどまったが、20試合ぶりに無失点を記録したことは収穫。絶対に3ポイントが欲しいアウェイゲームでは、FWヤクブ・シュヴィルツォクをはじめ今夏加入した新戦力にも注目だ。
19:00 ベガルタ仙台 vs 東京ヴェルディ（J2）
7戦勝ちなしの仙台は6位との勝点差が「10」に開いた一方、降格圏との差は5ポイントに縮まった。堀孝史監督にとっては昨季途中まで率いた古巣との対戦となるが、就任2試合目でどんな色付けを施すのか注目だ。対する東京Vは前節、低調な内容でスコアレスドロー。3試合勝利から遠ざかり足踏みが続く。久しぶりに1週間の準備期間を得た今節は、昨季の仙台戦でも得点したFW染野唯月に期待したい。
7月24日（月）
19:00 ロアッソ熊本 vs ファジアーノ岡山（J2）
昨季のJ1参入プレーオフに進出した両チームだが、今季は中位から抜け出せない状況が続く。ホームでの連敗が「6」に伸びた熊本は、勝点3差で前を行く岡山を迎えての月曜ナイトゲーム。後半戦は未だ複数得点がない中、好機を決め切ることが求められる。対する岡山も前節は今季14度目の引き分けに終わり、波に乗り切れない。離れゆく上位陣についていくためには3ポイントが絶対に欲しい一戦だ。
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