2022年ドラフト総評
外れ1位で大卒右腕の菊地の交渉権を獲得、遊撃手と投手を中心とした指名
前日まで1位指名を公言しなかった千葉ロッテマリーンズは荘司康誠（立教大）に入札し、東北楽天ゴールデンイーグルスとの重複となった。抽選で当たりくじを引くことができず、2回目の入札で同じく右腕の菊地吏玖（専修大）の交渉権を獲得した。
2位ではチームのウイークポイントとなっている遊撃手を埋める候補として友杉篤輝（天理大）を指名。3位では高卒の田中晴也（日本文理高）、4位では社会人の高野脩汰（日本通運）と投手を続けて指名。5位では将来の遊撃手候補として高卒の金田優太（浦和学院高）を選択している。
支配下では投手と遊撃手を即戦力候補と将来を見越した高卒をそれぞれ補強した格好だ。育成では投手2人、内野手2人の合計4人を指名したが、いずれも高卒の選手だった。
選択選手一覧
| 指名順 | 名前 | ポジション | 所属 |
|---|---|---|---|
| × | 荘司康誠 | 投手 | 立教大 |
| 1位 | 菊地吏玖 | 投手 | 専修大 |
| 2位 | 友杉篤輝 | 内野手 | 天理大 |
| 3位 | 田中晴也 | 投手 | 日本文理高 |
| 4位 | 高野脩汰 | 投手 | 日本通運 |
| 5位 | 金田優太 | 内野手 | 浦和学院高 |
| 育1位 | 吉川悠斗 | 投手 | 浦和麗明高 |
| 育2位 | 白浜快起 | 投手 | 飯塚高 |
| 育3位 | 勝又琉偉 | 内野手 | 富士宮東高 |
| 育4位 | 黒川凱星 | 内野手 | 学法石川高 |
選択選手紹介
1位指名・菊地吏玖（きくち・りく）
札幌大谷高時代に甲子園出場はなし。専修大では2年秋からリーグ戦（二部）に登板。4年春にはベストナインにも輝き、7月に行われたハーレムベースボールウイークの日本代表にも選出された。同大会では3試合（8回）を投げ防御率0.00と結果を出した。
腕の振りの強いフォームから最速150キロを超えるストレートを軸とし、スライダー、カーブ、フォーク、ツーシームなどの変化球を織り交ぜる。三振を多く奪うわけではなく、打たせて取りながら試合をまとめる総合力で勝負するタイプ。先発ローテーション向き。
| ポジション | 投手 | 生年月日 | 2000年6月13日 |
| 身長 | 183cm | 体重 | 93kg |
| 投打 | 右投左打 | 経歴 | 札幌大谷高 - 専修大 |
2位指名・友杉篤輝（ともすぎ・あつき）
立正大湘南高時代に甲子園出場経験はなし。天理大では2度の大学選手権出場経験あり。3年時には2試合で打率.800（10打数8安打）の高打率を残した。走攻守の三拍子揃った遊撃手。内野ならどこでも守れる器用さがある。とくにスピードが売りで4年春のリーグ戦では10試合で10盗塁を記録した。
チームは遊撃手が固定できず苦しんでおり、1年目からポジション争いに加わることが期待される。
| ポジション | 内野手 | 生年月日 | 2000年11月7日 |
| 身長 | 171cm | 体重 | 70kg |
| 投打 | 右投右打 | 経歴 | 立正大淞南高−天理大 |
3位指名・田中晴也（たなか・はるや）
日本文理高時代に2度の甲子園出場経験あり。ともに先発するも大量失点で初戦敗退。最速150キロのストレートを投げ込む大型右腕でスケールの大きさが魅力の右腕だ。将来の先発ローテーション候補として期待が高い。高校通算20本塁打以上と打撃にも定評がある。
| ポジション | 投手 | 生年月日 | 2004年6月6日 |
| 身長 | 186cm | 体重 | 92kg |
| 投打 | 右投左打 | 経歴 | 日本文理高 |
4位指名・高野脩汰（たかの・しゅうた）
140キロ台後半のストレートとスライダー、フォークが武器の即戦力中継ぎ候補。今年の都市対抗野球でも1試合に登板し1回無失点の内容だった。関西大時代にはMVPを獲得した経歴があり、2年前もプロ志望届を提出したが指名漏れ。2年越しのリベンジとなった。
| ポジション | 投手 | 生年月日 | 1998年8月13日 |
| 身長 | 183cm | 体重 | 76kg |
| 投打 | 左投左打 | 経歴 | 出雲商高−関西大−日本通運 |
5位指名・金田優太（かねだ・ゆうた）
浦和学院高では遊撃手兼投手として2度の甲子園に出場。2022年春の選抜では、4試合で打率.647（17打数11安打）を記録し3試合に救援登板した。本塁打を放つパワーはあるが長距離ヒッターではなく、中距離ヒッターで広角に打ち分けることができるバットコントーロールを持ち合わせている。
| ポジション | 内野手 | 生年月日 | 2005年2月12日 |
| 身長 | 181cm | 体重 | 76kg |
| 投打 | 右投左打 | 経歴 | 浦和学院高 |
育1位指名・吉川悠斗（よしかわ・ゆうと）
浦和麗明高時代に甲子園出場はなし。球速は140キロ台前半だが、チェンジアップとの緩急をつかった投球が優れている。スリークオーター気味のフォームで角度がついており、腕の振りもしなやか。
| ポジション | 投手 | 生年月日 | 2005年3月14日 |
| 身長 | 185cm | 体重 | 82kg |
| 投打 | 左投左打 | 経歴 | 浦和麗明高 |
育2位指名・白濱快起（しらはま・かいき）
飯塚高時代に甲子園出場はなし。身長192センチの大型右腕で140キロ台中盤のストレートが武器。クリーンナップも打っており打撃面も優れている。
| ポジション | 投手 | 生年月日 | 2004年7月5日 |
| 身長 | 191cm | 体重 | 83kg |
| 投打 | 右投右打 | 経歴 | 飯塚高 |
育3位指名・勝又琉偉（かつまた・るい）
富士宮東高時代に甲子園出場経験はなし。身長188センチの大型ながらスピードもあり三拍子揃った遊撃手。まずはファームで力をつけ支配下登録を目指す。
| ポジション | 内野手 | 生年月日 | 2004年10月7日 |
| 身長 | 188cm | 体重 | 78kg |
| 投打 | 右投右打 | 経歴 | 富士宮東高 |
育4位指名・黒川凱星（くろかわ・かいせい）
父は東京学館船橋高（千葉県）の監督を務めている。小学生時代はロッテジュニアでもプレーしていた。中学時代には京葉ボーイズで全国制覇の経験もあるユーティリティープレーヤー。
| ポジション | 内野手 | 生年月日 | 2004年4月5日 |
| 身長 | 180cm | 体重 | 75kg |
| 投打 | 右投右打 | 経歴 | 学法石川高 |
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