新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、来年に延期となった東京2020オリンピック(東京五輪)。通常は23歳以下で構成される代表チームだが、今大会は当初の条件通り「1997年1月1日生まれ以降の選手たち」のため24歳以下で戦うことになる。そこでDAZN Newsでは2021年の五輪開催時に、日本代表として出場の可能性があるサッカー選手100人をピックアップした。
大会日程
当初、東京オリンピックは2020年の7月24日から8月9日までの開催を予定されていたが、世界中に蔓延する新型コロナウイルスの感染拡大を受け、3月24日に東京五輪の延期が正式に決定。
その後、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長や森喜朗東京2020組織委員会会長、小池百合子東京都知事らの話し合いの末、東京五輪は新日程として2021年の7月23日から8月8日まで開催することに合意したと発表された。
男子サッカーにおける年齢制限
オリンピックの男子サッカー競技では、各国が23歳以下の選手にオーバーエイジ3名を加えた代表チームで参加することが通常だが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で東京五輪の1年間の延長が決まったことで、U-24チームでの出場が可能になるのかどうかが議論されている。
4月3日には国際サッカー連盟(FIFA)が、新型コロナウイルス対策のワーキンググループの第1回会合が行われ、東京五輪男子サッカー競技の出場資格を1997年1月1日生まれ以降で維持することを勧告していくことで全会一致したと発表。
FIFAは当初から東京五輪に出場できる選手の条件を「23歳以下」ではなく「1997年1月1日以降に生まれた選手と3名の追加選手」と記載していたため、レギュレーションを変化させるのではなく、維持するよう勧告すると主張していた。結果、FIFAは6月25日に東京五輪の男子サッカーにおける選手年齢制限について「1997年1月1日生まれ以降の選手たちで構成される」ことを審議会で正式に承認。これにより当初の条件通り、今大会で出場が可能だった選手全員が変わらず出場できることが決まった。
森保ジャパン
2017年の立ち上げ以来、森保一監督が「ラージリスト」の中から東京五輪代表に招集してきた選手たちは計76人。すでに堂安律や久保建英、冨安健洋、板倉滉らがA代表の常連となる中、昨年のコパ・アメリカやE-1サッカー選手権2019ではA代表と五輪世代の選手たちを融合させて大会に出場するなど、兼任監督のメリットを生かして選手たちの成長を促している。
今回はここまで招集された76選手に加え、未招集ながら実力のある24人を追加。森保監督が立ち上げ当初から採用している[3-4-2-1]のシステムに合わせて東京五輪世代の100人リストを作成した。東京五輪の出場枠は18人と非常に狭き門となっており、3つのOA枠を全て使うとなるとリストアップした選手の中から15人しか選ばれないことになる。過密なスケジュールを戦い抜く力や複数のポジションに対応できるフレキシブル性が求められる中、ここに入っていない選手たちを含めて来年に延期された東京五輪の出場権を誰が得るのか注目していきたい。
東京五輪世代100人リスト
GK(2枠)
守護神候補は、昨年のコパ・アメリカからゴールを守ることの多い大迫敬介が有力。また、2020年に沖悠哉や谷晃生がブレイク。この世代を長らく牽引してきた小島亨介やオビ・パウエル・オビンナらとともに候補に入ってくるだろう。OA枠では川島永嗣(ストラスブール)の名前が挙がっているポジションだが、守護神の座を手にするのは誰になるのだろうか。
CB(3-4枠)
3バックが予想される最終ライン。A代表の常連となっている海外組の冨安健洋と板倉滉が、一歩リードと言ったところか。ちなみに彼らに続く選手たちは、完全に団子状態。この1年間でどれだけのパフォーマンスを見せたかがポイントになってくるだろう。OA枠では吉田麻也(サンプドリア)や昌子源(ガンバ大阪)の名前が挙がっている。
名前 | 所属 | 生年月日 |
---|---|---|
板倉滉 | フローニンゲン | 1997/1/27 |
渡辺剛 | FC東京 | 1997/2/5 |
岩田智輝 | 横浜F・マリノス | 1997/4/7 |
椎橋慧也 | 柏レイソル | 1997/6/20 |
柳貴博 | 北海道コンサドーレ札幌 | 1997/8/5 |
町田浩樹 | 鹿島アントラーズ | 1997/8/25 |
庄司朋乃也 | ツエーゲン金沢 | 1997/10/8 |
岡野洵 | ジェフユナイテッド千葉 | 1997/12/9 |
大南拓磨 | 柏レイソル | 1997/12/13 |
立田悠悟 | 清水エスパルス | 1998/6/21 |
麻田将吾 | 京都サンガF.C. | 1998/7/6 |
原輝綺 | 清水エスパルス | 1998/7/30 |
岡崎慎 | FC東京 | 1998/10/10 |
アピアタウィア久 | ベガルタ仙台 | 1998/10/18 |
古賀太陽 | 柏レイソル | 1998/10/28 |
冨安健洋 | ボローニャ | 1998/11/5 |
瀬古歩夢 | セレッソ大阪 | 2000/6/7 |
小林友希 | ヴィッセル神戸 | 2000/7/18 |
関川郁万 | 鹿島アントラーズ | 2000/9/13 |
山本理仁 | 東京ヴェルディ | 2001/12/12 |
ボランチ(2-3枠)
チームの中核を担うボランチには多彩なタイプが揃う。最有力はチームの主将を務めることが多い中山雄太だ。そこに徐々に評価を高めている田中碧と田中駿汰の田中コンビが続く。OA枠で柴崎岳のメンバー入りが濃厚と噂される中、残りの1~2枠を誰が手にするのか。複数のポジションをこなせる選手が、選ばれる可能性が高いだろう。
名前 | 所属 | 生年月日 |
---|---|---|
坂井大将 | ガイナーレ鳥取 | 1997/1/18 |
中山雄太 | ズウォレ | 1997/2/16 |
市丸瑞希 | FC琉球 | 1997/5/8 |
田中駿汰 | 北海道コンサドーレ札幌 | 1997/5/26 |
井上潮音 | ヴィッセル神戸 | 1997/8/3 |
高嶺朋樹 | 北海道コンサドーレ札幌 | 1997/12/29 |
高宇洋 | アルビレックス新潟 | 1998/4/20 |
松本大志 | セレッソ大阪 | 1998/8/22 |
金子大毅 | 浦和レッズ | 1998/8/28 |
田中碧 | 川崎フロンターレ | 1998/9/10 |
針谷岳晃 | ギラヴァンツ北九州 | 1998/10/15 |
渡辺皓太 | 横浜F・マリノス | 1998/10/18 |
齊藤未月 | ルビン・カザン | 1999/1/10 |
伊藤洋輝 | ジュビロ磐田 | 1999/5/12 |
藤本寛也 | ジル・ヴィセンテ | 1999/7/1 |
松岡大起 | サガン鳥栖 | 2001/6/1 |
藤田譲瑠チマ | 東京ヴェルディ | 2002/2/16 |
WB(3-4枠)
現在、最も予想しづらいポジションと言っていいだろう。これまでの実績を考えれば杉岡大暉の可能性が高かったが、現在は鹿島でポジションを確保できておらず、メンバー落ちの可能性すらある。右サイドでは橋岡大樹と菅原由勢の評価が上昇。また2020年1月のAFCU-23選手権では相馬勇紀が評価を上げた印象だ。WBの争いは横一線。五輪の切符を掴むのは果たして。
名前 | 所属 | 生年月日 |
---|---|---|
浦田樹 | NKヴァラジュディン | 1997/1/29 |
相馬勇紀 | 名古屋グランパス | 1997/2/25 |
森下龍矢 | 名古屋グランパス | 1997/4/11 |
長沼洋一 | サンフレッチェ広島 | 1997/4/14 |
初瀬亮 | ヴィッセル神戸 | 1997/7/10 |
中村帆高 | FC東京 | 1997/8/12 |
藤谷壮 | ギラヴァンツ北九州 | 1997/10/28 |
遠藤渓太 | ウニオン・ベルリン | 1997/11/22 |
安部柊斗 | FC東京 | 1997/12/5 |
佐々木匠 | ベガルタ仙台 | 1998/3/30 |
舩木翔 | SC相模原 | 1998/4/13 |
杉岡大暉 | 鹿島アントラーズ | 1998/9/8 |
菅大輝 | 北海道コンサドーレ札幌 | 1998/9/10 |
石原広教 | 湘南ベルマーレ | 1999/2/26 |
福田湧矢 | ガンバ大阪 | 1999/4/4 |
橋岡大樹 | シント=トロイデン | 1999/5/17 |
川井歩 | レノファ山口 | 1999/8/12 |
鈴木冬一 | ローザンヌ | 2000/5/30 |
菅原由勢 | AZアルクマール | 2000/6/28 |
東俊希 | サンフレッチェ広島 | 2000/7/28 |
成瀬竣平 | 名古屋グランパス | 2001/1/17 |
中野伸哉 | サガン鳥栖U-18 | 2003/8/17 |
シャドー(3-4枠)
錚々たるタレントが揃う激戦区だ。最有力は久保建英と堂安律になるが、その二人に続く三好康児と安部裕葵も十分な力を持っていると言っていい。また海外組では伊藤達哉や食野亮太郎、中村敬斗といったジョーカータイプの選手もおり、森保一監督がどんな選手たちを選ぶのかは注目ポイント。国内組も伸び盛りの選手が多く、最後まで激しいポジション争いが繰り広げられそうだ。
名前 | 所属 | 生年月日 |
---|---|---|
浅野雄也 | サンフレッチェ広島 | 1997/2/17 |
三好康児 | アントワープ | 1997/3/26 |
平戸太貴 | FC町田ゼルビア | 1997/4/18 |
神谷優太 | 柏レイソル | 1997/4/24 |
森島司 | サンフレッチェ広島 | 1997/4/25 |
三笘薫 | 川崎フロンターレ | 1997/5/20 |
伊藤達哉 | シント=トロイデン | 1997/6/26 |
松尾佑介 | 横浜FC | 1997/7/23 |
金子拓郎 | 北海道コンサドーレ札幌 | 1997/7/30 |
高木彰人 | ザスパクサツ群馬 | 1997/8/4 |
旗手怜央 | 川崎フロンターレ | 1997/11/21 |
宮崎幾笑 | ファジアーノ岡山 | 1998/2/17 |
岩崎悠人 | ジェフユナイテッド千葉 | 1998/6/11 |
堂安律 | ビーレフェルト | 1998/6/16 |
食野亮太郎 | リオ・アヴェFC | 1998/6/18 |
安部裕葵 | バルセロナB | 1999/1/28 |
郷家友太 | ヴィッセル神戸 | 1999/6/10 |
中村敬斗 | FCジュニアーズOÖ | 2000/7/28 |
久保建英 | ヘタフェ | 2001/6/4 |
斉藤光毅 | ロンメルSK | 2001/8/10 |
西川潤 | セレッソ大阪 | 2002/2/21 |
FW(2-3枠)
OA枠で大迫勇也のメンバー入りが濃厚とされるFWのポジション。その後ろには横一線で上田綺世、前田大然、小川航基が並ぶ。唯一、シャドーのポジションをこなせる前田がフレキシブル性を加味して一歩リードと言えるが、シャドーには多彩なアタッカーが揃うだけに有力と言えるほどではない。今後どれだけの結果を残せるかで評価は変わってくるはずだ。
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