日本高等学校野球連盟は20日、第102回全国選手権大会と代表49校を決める地方大会の中止を決定した。運営委員会によるオンライン会議を行い、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて中止を判断した。
今大会は、6月下旬から8月初めにわたって地方大会を行い49校を決定して、8月10日から全国大会が行われる予定となっていた。
日本高等学校野球連盟公式サイトでは「第102回全国高等学校野球選手権大会開催中止にあたって」を掲載。渡辺雅隆社長は「地方大会に続いて甲子園の全日程を考えると、大会期間は６月下旬 から８月下旬まで２カ月に及びます。この間、たとえ無観客での実施を考えても、 移動や宿泊を含め、大勢の関係者が運営に携わることになります。選手はもちろん、 すべてのみなさまの安全に万全を期することは極めて難しいとの判断に至りました」と感染リスクを完全になくすことができない状況を見ての中止だったことを明かした。
また、日本高等学校野球連盟の八田英二会長は「開催中止は皆さんにも、そして高校野球をこよなく愛する方々にも痛恨の極み でしょう。特に 3 年生部員にとって、部活動の集大成の場が奪われることは筆舌 に尽くしがたく、心が折れる思いかもしれません。運命的な悲しい事象ですが、 落胆しないでください。皆さんが甲子園を目指した球児という栄冠は永遠に輝いて います」と高校球児たちへメッセージを送った。
これまでに夏の甲子園が中止となったのは、米騒動が起こった1918年、戦時中の1941年の2度。1942年から1946年にかけての戦時中による中断を除けば今回は79年ぶり3度目の中止。また、今春に予定されていた第92回選抜高等学校野球大会も、新型コロナウイルスの影響で中止となっており、春夏連続での中止は史上初めてのこととなる。
中止の検討が報じられて以降、インターネットの署名サイト『Change.org』では開催を望む署名活動が行われており、1万5000人以上が賛同。さらにツイッター上では『#俺たちの夏がありますように』のハッシュタグとともに、高校球児たちが開催を願う声を上げていた。
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