2018年のロシアワールドカップ終了後、レアル・マドリード(ラ・リーガ)からドルトムントにレンタル移籍したモロッコ代表のDFアクラフ・ハキミ。この武者修行が吉と出たのは、ブンデスリーガ屈指のサイドバックと称された事実から窺えるだろう。
ドルトムント加入初年度から左右兼用のSBとして重用され、とりわけ左サイドでの起用時に抜群の攻撃力を示していたハキミは、レンタル2年目の19-20シーズンに完全に覚醒した。システムや戦力事情によって、主に右のウイング、ウイングバック、SBをこなし、ブンデスリーガで10アシストを記録。
その実力は欧州戦線でも証明済み。スラヴィア・プラハ戦(アウェー)、インテル戦(ホーム)で各2ゴールを挙げ、ドルトムントのUEFAチャンピオンズリーグ16強入りに大きく貢献したのだ。英国『デイリー・メール』をはじめ、この俊英をグループステージにおけるベストイレブンの一人に選出したメディアは少なくない。
ドルトムントとのレンタル契約が20年6月で満了し、2020-21シーズンはレアル・マドリードから完全移籍したインテルで新たなチャレンジに出る。
プレースタイル
スピードとダイナミズムに富んだサイドプレーヤーで、ドリブルとワンツーを織り交ぜた仕掛けでビッグチャンスを演出する。ダイアゴナルランでゴール前に侵入して、自らネットを揺らすプレーも少なくない。R・マドリードの下部組織でウイングを務めていた時期もあるように、その攻撃センスは折り紙付きだ。
あえて課題を挙げれば、ポジショニングを含む守備面か。左足のキック精度にも改善の余地を残すが、左右どちらのサイドでもそつなくプレーできるのも強みだ。
動画:プレー&ゴール集
エピソード&プライベート
モロッコからの移民である両親の元、マドリード州ヘタフェに生まれた。母親は陸上競技や水泳をやらせる希望を持っていたようだが、アクラフ少年が最も情熱を注いだのがサッカーだった。8歳でR・マドリードの下部組織に加入。その後、順調にカテゴリーを駆け上がり、19歳の誕生日を翌月に控えた17年10月にラ・リーガでデビューした。
パートナーは18年7月から交際しているスペイン人女優のイバ・アボウクで、20年2月に待望の第一子が誕生した。
プロフィール・経歴
アクラフ・ハキミ/Achraf Hakimi
1998年11月4日生まれ 181cm・73kg 利き足:右
シーズン | 所属クラブ | 出場・得点 |
---|---|---|
2016-17 | レアル・マドリードB | 28試合・1得点 |
2017-18 | レアル・マドリード | 9試合・2得点 |
2018-19 | ドルトムント | 21試合・2得点 |
2019-20 | ドルトムント | 33試合・5得点 |
2020-21 | インテル | 21試合・6得点 |
※成績は国内リーグ(2021年2月10日現在)
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