イングランド代表DFハリー・マグァイアは、間違いなくマンチェスター・ユナイテッド復権のカギを握る選手の一人である。
ユース時代を過ごしたシェフィールド・ユナイテッドでプロデビューを果たしたマグァイアが評価を高めたのは、2014年夏に加入したハル・シティ時代。もともと対人能力は高く評価されていたが、3バックのストッパーとして起用されると、ボールを前線に運ぶ効果的なプレーにより、“ビルドアップに特長があるセンターバック”として印象を残した。
2017年にはハル・シティが降格したことを受け、レスター・シティに移籍。ここでもすぐさまレギュラーに定着すると、初年度からプレミアリーグ全試合に出場。クラブの年間最優秀選手に選ばれると、翌シーズンもレギュラーとしてチームを支えた。
プレミアリーグ屈指のセンターバックに成長したマグァイアは、2018年のロシア・ワールドカップでもスリー・ライオンズの守備の要として全7試合でプレー。準々決勝のスウェーデン代表戦で値千金の決勝弾を挙げるなどし、母国のベスト4入りに貢献してさらに評価を高めた。
そしてマグァイアは、2019年の夏に満を持してビッグクラブへ。マンチェスター・Uへの移籍金は、DFフィルジル・ファン・ダイクがサウサンプトンからリヴァプールに加入した際の7500万ポンドを上回り、ディフェンダーとして歴代最高額の8000万ポンドとなった。
大きな期待と共に加入したマンチェスター・Uでもすんなりフィットし、初年度から最終ラインを統率。中断前までのリーグ戦全29試合に出場し、パス数はセンターバックとしてリーグ3位の「1824」、ヘッドでのクリア数はリーグ2位の「80」を記録するなど、攻守両面で重要な存在となった。
年明けには、オーレ・グンナー・スールシャール監督から「彼はリーダー。私は彼のリーダーシップに感銘を受けている。これからもアームバンドはハリーが巻き続けることになる」と称賛され、1年目にして名門のキャプテンに就任したマグァイア。若手路線を推進しつつ欧州での捲土重来を期するチームにとって、早くも代えがきかない存在となっている。
プレースタイル
特長は強靭なフィジカルと圧倒的な空中戦の強さ。対人対応に優れ、空中戦でのフィフティなボールではほとんど競り負けることなく、制空権を掌握。攻撃時のCKやFKなどのセットプレーではファーサイドに陣取り、ターゲットマンとして機能する。また、スピードこそ十分とは言えないが、足下の技術もしっかりとしており、ロングフィード精度も高い。トラップやドリブル時のボールの置き所が抜群で、機を見て自身でもボールを前線に運ぶことが可能な現代型センターバックだ。
動画:プレー&ゴール集
プロフィール・経歴
ハリー・マグァイア/Harry Maguire
1993年3月5日生まれ 194cm・100kg 利き足:右
シーズン | 所属クラブ | 出場・得点 |
---|---|---|
2010-11 | シェフィールド・U | 5試合・0得点 |
2011-12 | シェフィールド・U | 44試合・1得点 |
2012-13 | シェフィールド・U | 44試合・3得点 |
2013-14 | シェフィールド・U | 41試合・5得点 |
2014-15 | ハル | 3試合・0得点 |
2014-15 | ウィガン | 16試合・1得点 |
2015-16 | ハル | 22試合・0得点 |
2016-17 | ハル | 29試合・2得点 |
2017-18 | レスター | 38試合・2得点 |
2018-19 | レスター | 31試合・3得点 |
2019-20 | マンチェスター・U | 38試合・1得点 |
2020-21 | マンチェスター・U | 16試合・1得点 |
※成績は国内リーグ(2021年1月10日現在)
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