グループステージでドイツ代表、スペイン代表を相手にアップセットを達成した日本代表は、ラウンド16でクロアチア代表と対戦する。目標としていたベスト8進出に向けて絶対に負けられない一戦だ。
堂安律は前回大会の準優勝チームであるクロアチアについて「しぶとい、堅い」印象を持っているという。「選手を見てもベテランが多いので経験豊富な試合運びをする試合巧者だなと。前回大会を見ても、PK、PK、延長戦と全員ハードワークできてしぶとく勝っていった印象がある」と、チームとしての一体感を警戒した。
その中で日本代表の狙いどころはどこになるのだろうか。ドイツ戦やスペイン戦とは異なり、日本代表もボールを持つ時間が長くなると予想。だからこそ、基本的な「球際」で負けないことが大事になると考えている。
「決勝トーナメントに入って対戦相手のギア、目つきも変わってくるだろうし、大事なのは一つ一つの球際とか、戦術を置いておいて球際で負けないこと。彼らの一つに対する執着は国民的な文化もあるので、そこは僕たちも引かずに戦うべきだなと思います」
ドイツ戦やスペイン戦で貴重な同点ゴールを決めた堂安。この2試合ではスーパーサブとして起用されて結果を残している。今の起用法には手応えを感じているようだ。
「PSVのときに途中出場の時間が増えていて、準備の仕方もわかっています。選手としては本望ではないしうれしくはないですけど、監督が言うように26人全員で戦っている大会ですし、いまは本当に準備の仕方は感覚をつかめているのでよくなっています」
ここまで2ゴールを挙げている堂安は、後1ゴールで日本人として最多となる1大会3ゴールとなる。「ゴールは嬉しいし、個人的な記録も超えられたら嬉しい。でもそれほど考えてはいない」と語る。さらに「2点取ったことも忘れて今日からやろうとトレーニングしていますし、まずはベスト16の壁を越えようという思いのほうが強いです」と日本代表の歴史となるベスト8進出に向けて闘志を燃やした。
クロアチア戦では板倉滉が累積警告により出場停止となる。
「彼自身が一番悔しいと思うので。彼の分まで戦うみたいなことは簡単には言えないですけど、彼が試合を見たときに誇らしいと思うような試合を全員でやりたい。彼の力はこれから絶対に必要になってくるので、しっかり休んでもらって次につなげたいなと思います」
チーム一丸となって戦うクロアチア戦。アップセットの立役者・堂安律のゴールに期待したい。