試合の概要
9位トッテナムが、8位アーセナルを迎える一戦。両チームわずかに残されたチャンピオンズリーグ（CL）出場権獲得だけでなく、同じノース・ロンドンに本拠を置く同士のプライドを懸けたイングランド屈指のダービーマッチだ。
トッテナム（1部9位 | 勝ち点49 | 13勝10分け11敗 | 52得点44失点）
11月に数々のタイトルを掲げてきたジョゼ・モウリーニョ監督を招へいしたトッテナムだが、特に年明け以降は成績が安定せず。2月末からは8試合でたった2勝（3分け3敗）と苦しんでいる。
中断明けからはエースのハリー・ケインが復帰するなど負傷者が続々と帰って来たものの、今のチームには閉塞感が漂っている状況だ。前節ボーンマス戦でもチャンスメイクに苦しみ、温存したかったであろうソン・フンミン使わざるを得ず、ケインもフル出場させることに。しかし、スコアレスドローと結果はついてこなかった。判定にも恵まれず、モウリーニョ監督は苛立ちを隠せない。
そんな中で迎える宿敵との大一番。良くない状況でのビッグマッチは、ある種チームへのカンフル剤としての効果も期待できるが、敗れてしまえばCL出場権獲得の可能性は消滅。今季は確実に“失敗”の烙印を押されることになってしまうだろう。アーセナル戦では引き続き出場停止のエリック・ダイアーは欠場となり、デレ・アリも欠場濃厚。策士モウリーニョ監督がどのようなプランで臨むかに注目だ。
注目選手：ハリー・ケイン
中断の恩恵を受けて大ケガから復帰し、5試合で2得点を決めているケイン。下部組織時代も過ごしたアーセナルとの対戦では、11試合で10ゴールを記録するなど、最も得意としているチームの1つだ。ここまで過密日程の中5試合連続フル出場とややコンディションに不安はあるが、ビッグマッチではエースの活躍が試合の行方を左右するのが常だ。ライバル相手に指揮官も結果を期待しているだろう。
予想スタメン（4-3-3）
GK：ロリス
DF：オーリエ、サンチェス、アルデルヴァイレルト、デイビス
MF：シソコ、ウィンクス、ロ・チェルソ
FW：ベルフワイン、ケイン、ソン・フンミン
アーセナル（1部8位 | 勝ち点50 | 12勝14分け8敗 | 50得点42失点）
直近公式戦5試合で4勝1分け。ケガ人が続出しながらも、ミケル・アルテタ監督の指導によって結果・内容ともに向上しているアーセナル。選手からも口々に若き指揮官への賛辞が漏れ聞こえ、ムードは良い。また規律を重んじてマッテオ・グエンドウジを練習から外すなど、ここへ来てようやく“チーム”としてのまとまりを見せている。
CL出場権獲得は現実的に不可能な状況に追い込まれはしたが、ヨーロッパリーグ出場権確保は最低限の目標となる。前節レスター戦では良い内容で先制したものの、退場者を出して追いつかれているだけに、宿敵との大一番では是が非でも3ポイントを獲得したいところだ。
引き続きベルント・レノ、ガブリエウ・マルティネッリ、パブロ・マリは負傷のため、また前節退場のエディ・エンケティアも欠場が確定。アルテタ監督は苦しいやりくりが続いているが、3バック採用後にチームは攻撃から守備までスムーズになっている。今回の一戦でも3-4-2-1を採用することになりそうだが、落ち着いたポゼッションからチャンスを伺いたい。
注目選手：ピエール＝エメリク・オーバメヤン
2季連続で20ゴールに到達し、苦しんできたチームをけん引する主将。トッテナムとは過去8度の対戦で7ゴールと、相性の良い相手だ。アルテタ監督の下ではボールを引き出す動きにレパートリーが増え、さらに守備での貢献も大きく改善されるなど、絶対的なキーマンに君臨している。ポジショニングに難を抱えるダビンソン・サンチェスの周囲を効果的に狙いたい。
予想スタメン（3-4-2-1）
GK：マルティネス
DF：ムスタフィ、D・ルイス、コラシナツ
MF：ベジェリン、セバージョス、ジャカ、ティアニー
FW：サカ、ラカゼット、オーバメヤン
放送・配信予定
- 配信：DAZN
- キックオフ：2020年7月13日（月）日本時間0:30
- 解説：ベン･メイブリー 実況：下田恒幸
- 会場：トッテナム・ホットスパースタジアム
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