試合の概要
前週に圧倒的な強さでプレミアリーグ初優勝を飾ったリヴァプールを、2位マンチェスター・シティが本拠地エティハド・スタジアムに迎える一戦。確かにタイトル争いは決したが、近年のプレミアリーグを代表する2チームによるプライドを懸けた大一番だ。
マンチェスター・シティ（1部2位 | 勝ち点63 | 20勝3分け8敗 | 77得点33失点）
様々な要因により、過去2シーズンのような“完璧な”姿を見せられなかったマン・シティ。ライバルの優勝阻止を狙った前節チェルシー戦（1-2）でもミスやPK献上、また常に課題とされていたカウンター対応で脆さを見せ、大事な試合を落としてしまった。完璧主義のジョゼップ・グアルディオラ監督にとって、受け入れがたい敗戦となっただろう。
今季はこの試合を含めて7試合が残っているが、優勝の可能性は消滅し、2位の座も安泰とモチベーションを維持することは難しいかもしれない。だが、バンジャマン・メンディが「僕らが2連覇したことを証明する」と語るように、意地とプライドを懸けて本拠地での一戦を迎えることになる。
リヴァプール戦では、前節一発退場したフェルナンジーニョの欠場が確定。ジョン・ストーンズの欠場も予想されており、最終ラインは苦しいやりくりを強いられそうだ。そして注目は、長期離脱中のセルヒオ・アグエロの代役。チェルシー戦ではベルナルド・シウバを最前線に置く“ゼロトップ”を採用したグアルディオラ監督だが、ボックス内で勝負できるストライカー不在のため多くのチャンスを逃し、たまらず55分にガブリエウ・ジェズスを投入していた。最大のライバルとの一戦では、どのような選択を下すのだろうか。
注目選手：ケヴィン・デ・ブライネ
チェルシー戦ではスーパーな直接FKを叩き込みはしたが、今季得意としていたCB-SB間へのランニングを封じられ、またここ数試合ではキックにブレが生じた。それでも世界トップレベルのパフォーマンスではあるが、中断前のような最高のプレーとは言えない状況だ。キャプテンシー溢れる29歳は、ライバルとの一戦に並々ならぬ意思を持って臨むだろう。さらに個人的にもプレミアリーグ最多アシスト記録更新（現在16。最多は20）がかかっているため、奮起が期待される。
予想スタメン（4-3-3）
GK：エデルソン
DF：ウォーカー、オタメンディ、ラポルト、メンディ
MF：デ・ブライネ、ロドリ、B・シウバ
FW：マフレズ、ジェズス、スターリング
リヴァプール（1部1位 | 勝ち点86 | 28勝2分け1敗 | 70得点21失点）
シーズン開幕から圧倒的な強さで駆け抜け、見事トップリーグでは30年ぶり、プレミアリーグとなってから初のタイトルを勝ち取ったリヴァプール。ユルゲン・クロップ監督という偉大な指揮官の下、あらゆる選手が目覚ましい成長を見せ、今や世界最高のチームとの評価を手にするまでに至った。
すでにチャンピオンズリーグなどカップ戦はすべて敗退しているため、今季残りの試合はリーグ戦の7試合のみ。それでも、優勝したとはいえ、2017-18シーズンにマン・シティが達成した最多勝ち点記録（100）や最多勝利（32）、2位との最大勝ち点差（19）など様々な記録更新がかかっている。故に、クロップのチームが手を抜くことはないだろう。
上記を踏まえると、宿敵との大一番ではフルメンバーで臨むことが予想される。ジョエル・マティプがシーズン絶望となり、ジェームズ・ミルナーもコンディションが不安視されているが、それ以外はフルスカッドとなりそうだ。昨年の前回対戦（3-1）では、カウンターで牙をむきながらもボール保持で巧みに崩すシーンも多く見られた。成長を続けるリヴァプールは、どのような戦いを見せてくれるのだろうか。
注目選手：サディオ・マネ
今季のプレミアリーグMVP最有力候補。モハメド・サラーやロベルト・フィルミーノの影に隠れがちだが、ここまでプレミアリーグ28試合で15ゴールをマーク。彼のゴールによってリヴァプールは勝ち点18を獲得しているが、これはリーグ最高の数字である。疑いようもなく、優勝の立役者だ。現代アタッカーに求められるすべてのタスクをワールドクラスでこなしてしまう28歳。彼のプレーを見られるのは今季残り7試合だが、最後までファンをピッチで楽しませてくれることだろう。
予想スタメン（4-3-3）
GK：アリソン
DF：トレント、ゴメス、ファン・ダイク、ロバートソン
MF：ヘンダーソン、ファビーニョ、ケイタ
FW：サラー、フィルミーノ、マネ
放送・配信予定
- 配信：DAZN
- キックオフ：2020年7月3日（金）日本時間4:15
- 解説：戸田和幸 実況：下田恒幸
- 会場：エティハド・スタジアム
DAZNについて
DAZNなら好きなスポーツをいつでも、どこでもライブ中継&見逃し配信！今すぐ下の記事をチェックしよう。