2003-04シーズン以降プレミアリーグ優勝から見放され、直近3シーズンはチャンピオンズリーグ(CL)出場権を逃し、22年間率いたアーセン・ヴェンゲルも退任…。そんな変革期にあるアーセナルだが、2017年に当時のクラブ史上最高額で契約したストライカーが、アレクサンドル・ラカゼットだ。
フランスの名門リヨンの下部組織出身で、2010年にトップチームデビュー。公式戦275試合で129ゴールと、母国でストライカーとしての感覚を磨いた。退団前の3シーズンは、いずれもリーグ・アンで20ゴール以上(27、21、28)と目覚ましい進化を遂げると、2017年、アーセナルはアトレティコ・マドリーとの競合に勝利し、4650万ポンド(約68億円:当時)というクラブ史上最高額で引き抜きに成功している。
アーセナルでも初年度からレギュラーとして活躍し、昨シーズンはリーグ戦二桁得点&アシストも達成。今季序盤は苦しい時間が続いていたが、ミケル・アルテタ監督体制となって出場時間も増加。リーグ戦20試合で7ゴール3アシストと、出場すればコンスタントに結果を残している。
プレースタイル
フランス時代は典型的な点取り屋であったが、アーセナル加入後は「周りを活かせる現代的なストライカー」へと変貌。シュートチャンスが訪れても、瞬時の状況判断で周りにパスを出すシーンもしばしば。プレミアリーグ87試合で18アシストは、ポジションを考えれば特筆すべき数字だ。アルテタ監督の指導で、ラストパスの精度や視野もさらに広がった。公私ともに仲の良い“相棒”ピエール=エメリク・オーバメヤンとの相性は抜群である。
とはいえ得点感覚を失ったわけではなく、87試合で34ゴールと立派な数字を保っている。ボックス内で相手GKの肩口を抜く強烈なシュートは、彼の大きな武器だ。また守備をサボることは一切なく、前線でのプレスや、最終ライン付近近くまで降りて守備に参加することもいとわない。
アーセナルとの契約は2021年までであるが、契約延長交渉は難航。CL出場を望む28歳は、次の移籍市場でも大きな注目株となりそうだ。
動画:プレー&ゴール集
プロフィール・経歴
アレクサンドル・ラカゼット/Alexandre Lacazette
1991年5月28日生まれ 176cm・77kg 利き足:右
シーズン | 所属クラブ | 出場・得点 |
---|---|---|
2009-10 | リヨン | 1試合・0得点 |
2010-11 | リヨン | 9試合・1得点 |
2011-12 | リヨン | 29試合・5得点 |
2012-13 | リヨン | 31試合・3得点 |
2013-14 | リヨン | 36試合・15得点 |
2014-15 | リヨン | 33試合・27得点 |
2015-16 | リヨン | 34試合・21得点 |
2016-17 | リヨン | 30試合・28得点 |
2017-18 | アーセナル | 32試合・14得点 |
2018-19 | アーセナル | 35試合・13得点 |
2019-20 | アーセナル | 30試合・10得点 |
2020-21 | アーセナル | 20試合・8得点 |
※成績は国内リーグ(2021年2月9日現在)
DAZNについて
DAZNなら好きなスポーツをいつでも、どこでもライブ中継&見逃し配信!今すぐ下の記事をチェックしよう。