特徴的なドレッドへアーで右サイドを疾走する姿は、トップチーム1年目とは思えないほどの風格を漂わす。チェルシーユースが生んだ大器、リース・ジェイムズ。生え抜きニュースターのプレーに、チェルシーサポーターは心を躍らせている。
6歳の頃にチェルシー下部組織でプレーし始めたジェームズは、もともとストライカーとしてそのキャリアをスタートさせた。ユース時代に様々なポジションを経験し、これまでに現在の本職となった右サイドバックだけでなく、右ウイングやストッパーとしてもプレーしてきた。
もともと育成に定評のあるチェルシーアカデミーだが、近年はとりわけ欧州で圧倒的な強さを見せてきた。2017-18シーズンには、U-18プレミアリーグとともにFAユースカップで5連覇を達成。同シーズン、カラム・ハドソン=オドイらを擁していたチームの中で主将も務めたジェイムズは、ユース年間最優秀選手賞を受賞した。
2018年夏にチェルシーとプロ契約を交わし、2018-19シーズンにはウィガンへ武者修行へ。ここで公式戦45試合に出場し、秀逸なパフォーマンスを披露してチームの2部残留に貢献した。さらにファン、選手が選ぶ年間最優秀選手賞をダブル受賞し、年間ベストイレブンに名を連ねるなど、ジェイムズは国内でも屈指の若手との評価を得た。
ウィガンでの活躍もあってチェルシーに復帰したジェイムズだが、2019年の夏にU-20イングランド代表での試合で足首を負傷。手術により、飛躍を期していたシーズンのスタートで出遅れることになった。
しかし、チェルシーの新指揮官に就任したフランク・ランパード監督がユースからの引き上げを重要視したこともあり、9月にトップチームデビュー。グリムズビー・タウンとの一戦でいきなり1ゴール1アシストをマークし、見事に期待に応えてみせたのだ。
「シーズンが進むにつれて(負傷の影響がなくなり)良くなっていったし改善できてきた」
そう語ったジェイムズは順調に出場機会を増やし、チャンピオンズリーグ(CL)でもゴールを記録。今季の公式戦出場は既に26試合を記録している。新型コロナウイルスにより中断する直前には、プレミアリーグで4試合連続スタメン出場を果たすなど、レギュラーポジションを確保しつつあるほどとなった。
「チェルシーこそ自分がプレーしたいクラブ。そのためにハードワークしてきたんだ。自分の力は高いと常に信じてきたし、プレーチャンスを与えてくれた監督に感謝したい」
幼少期からのチェルシーファンで根っからのブルーズであるジェイムズ。さらなる飛躍に期待したい。
プレースタイル
大型ではないが20歳とは思えないほど筋骨隆々で、すでにプレミアリーグに対応できるフィジカルを備えている。また攻撃センスに優れ、推進力あるドリブルで自ら突破を仕掛けることも可能。ウインガーのサポートやクロス精度の高さにも定評がある。基本技術が高く、本職となっている右サイドバックだけでなく、右サイドハーフやセントラルMFとしてもプレー可能なユーティリティ性も売りの一つだ。
動画:プレー&ゴール集
プロフィール・経歴
リース・ジェイムズ/Reece James
1999年12月8日生まれ 182cm・87kg 利き足:右
シーズン | 所属クラブ | 出場・得点 |
---|---|---|
2018-19 | ウィガン | 45試合・3得点 |
2019-20 | チェルシー | 24試合・0得点 |
2020-21 | チェルシー | 17試合・1得点 |
※成績は国内リーグ(2021年2月10日現在)
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