プレミアリーグ屈指のドリブラーと言えば、マンチェスター・シティMFリヤド・マフレズの名前を挙げる人も多いのではないだろうか。
フランスのル・アーブル下部組織出身で、トップチームデビューは20歳とやや遅咲きだったマフレズ。リーグ・ドゥ(フランス2部)で戦っていたチームの中でもなかなかポジションが掴めず、デビューシーズンは9試合の出場に終わっている。それでも徐々に存在感を増していくと、2012-13シーズンにレギュラーの座を獲得。フランス時代は計66試合で10ゴール12アシストを記録し、2014年1月にイングランドのレスターへと引き抜かれた。
当時2部で戦っていたレスターでは、半シーズンで19試合3ゴール5アシストとまずまずの活躍を見せて昇格に貢献。翌シーズンもレギュラーとして活躍し、劇的な残留劇の中心選手としてクラブ内での立場を絶対的なものとする。
そして、本格的なブレイクは2015-16シーズン。クラウディオ・ラニエリ体制の下、プレミアリーグ37試合に出場し17ゴール10アシストと大暴れ。同シーズンではリーグ唯一の二桁ゴール&二桁アシストを達成し、PFA年間最優秀選手賞を受賞に輝く活躍で“奇跡”と称されたレスターのリーグ制覇を支えた。
この活躍で世界中から大きな注目を集めることとなり、本人もステップアップを希望したが、クラブは放出を認めず。その後もレスターでトップクラスのパフォーマンスを続けていたが、本人は後に「トップクラブへ移籍していたら、僕のストーリーは別のものとなっていただろうね。失われた2年間だよ」と振り返っている。
マフレズの念願が叶ったのは2018年夏のこと。ジョゼップ・グアルディオラ監督体制で連覇を狙うマンチェスター・シティが、クラブレコードである6000万ポンド(約89億円:当時)で獲得を実現させた。加入後は激しいポジション争いに巻き込まれてなかなか定位置を確保できなかったが、公式戦44試合で12ゴール12アシストとイングランド史上初の国内3冠に貢献。迎えた今シーズンはポジションを掴み、リーグ戦7ゴール10アシストをマーク。本人が望んだ世界トップクラスのクラブの中で、貴重な攻撃オプションとなっている。
プレースタイル
最大の武器は、やはり切れ味鋭いドリブル。右サイドのタッチライン際を定位置に、独特なリズムや深い切り返しで相手を剥がし、カットインから精度の高いシュートやラストパスで試合を決定付ける力を持っている。トップスピードは決して速い方ではないが、体のキレと相手のタイミングをずらす技術は世界トップクラスであり、対峙したディフェンダーに常に難しい選択を迫る。
またグアルディオラ監督の指導の下で、ポジショニングや相手守備陣のスペースを見つける眼も成長。サイドに張るだけでなく、飛び出しや味方選手とのポジション交換で相手を惑わせるなど、オフ・ザ・ボールの技術も確実に成長している。セットプレーの精度も高く、現在プレミアリーグで屈指のウインガーと言えるだろう。
動画:プレー&ゴール集
プロフィール・経歴
リヤド・マフレズ/Riyad Mahrez
1991年2月21日生まれ 179cm 利き足:左
シーズン | 所属クラブ | 出場・得点 |
---|---|---|
2011-12 | ル・アーブル | 9試合・0得点 |
2012-13 | ル・アーブル | 34試合・4得点 |
2013-14 | ル・アーブル | 17試合・2得点 |
2013-14 | レスター | 19試合・3得点 |
2014-15 | レスター | 30試合・4得点 |
2015-16 | レスター | 37試合・17得点 |
2016-17 | レスター | 36試合・6得点 |
2017-18 | レスター | 36試合・12得点 |
2018-19 | マンチェスター・シティ | 27試合・7得点 |
2019-20 | マンチェスター・シティ | 33試合・11得点 |
2020-21 | マンチェスター・シティ | 16試合・5得点 |
※成績は国内リーグ(2021年2月8日現在)
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