レアル・マドリードに所属するクロアチア代表MFルカ・モドリッチは、引退を視野に入れることなくプレーすることだけに集中しているようだ。
来年9月に37歳となるモドリッチだが、プレーのクオリティー衰えが見えないどころか、まるで現在が全盛期であるかのような活躍を見せている。レアル・マドリードも、今季限りで切れる同選手との契約をまた1年延長する方針のようだ。
そんなクロアチア代表MFは、自身も出資するソーシャルアプリ『Sportening』とのインタビューに応じ、一体何歳までプレーするのかとの問いかけにこう返答している。
「こればかりは分からない。何年先までプレーできるんだろうね。40歳前後になるんじゃないかな。少しずつ進んでいき、自分がしていることを楽しめたらいいと思う。フィジカル的な調子は良いし、メンタル面も大丈夫。自分はとても偉大な、疑いの余地などまったくない世界最高のクラブに所属しているわけだけど、今のレベルをできる限り維持するために努力していけたらいいと思っている。でも年数について話すのはとても難しい。今の僕はだいたい37歳だけど、本当に調子が良いんだ」
「僕はバルデべバス(レアル・マドリード練習場)の中だけじゃなくて、外でも体を動かしている。どこを改善できるのか、どうやればフィジカルを維持できるのか、ってね」
「引退した後のプラン? いや、本当に何も考えていないんだ。僕は未来のことをそこまで考える人間じゃない。今を生きたいと思っているし、少しずつ今をずらしながら、現在取り組んでいることを楽しみたいと思っている。未来のことについては、その内に分かってくるだろう。体の調子は良いし、もっとフットボールを噛み締められればいい。この年齢になると、いつまでプレーできるのか分からなくなってくるからね。一歩一歩進んで、続けられる内は楽しみたいね」
モドリッチはまた、レアル・マドリードで最も素晴らしい思い出を問われると、次のように返答している。
「レアル・マドリードでは幸せな瞬間を何度となく経験してきた。一番幸せだったのは、ラ・デシマ(クラブ10回目のチャンピオンズリーグ優勝)を達成したときだね。一つ選ばなければならないとしたら、あれは10という僕が好きな数字だから、ラ・デシマにさせてもらうよ。クラブは12年もあの瞬間を待っていたんだ」
「僕が入団したときには誰もがラ・デシマと口にしていて、それ以上に重要なことは存在しなかった。ラ・デシマ、ラ・デシマって、その言葉ばかりを聞いていたんだよ。だから成し遂げなきゃいけないんだって理解していたし、そして僕たちは何か感動的な形でそれをやってのけた。僕にとってはラ・デシマが一番だけど、ほかにも幸せな瞬間はいくつもあったよ」
何歳になってもプレーを楽しめること含めて、天性のフットボーラーのように思えるモドリッチ。もしフットボールのプロ選手ではなかったら、どんな職業に就いていたのだろうか。
「もしフットボーラーじゃなかったら、何をしていたんだろうね。スポーツには目がなくて、フットボールのほかにもバスケットやテニスとか色々好きなんだよ。きっと違うスポーツに打ち込んでいたんじゃないかな。例えば、バスケットボールの選手になれたら最高だよね。僕はクロアチアのバスケットが有名なザダルという町で生まれた。子供の頃は何度もバスケットの試合を見に行ったね。学校で友達とプレーもしたし、バスケット狂と言えたかもしれない。だから、きっとバスケットの選手になっていたと思う」
その一方で、クロアチア代表における自身の後継者について質問されると、MFマテオ・コバチッチの名を挙げている。
「後継者、それか最も才能がある選手と思うのは、マテオ・コバチッチだ。と言っても、もう才能があるとかじゃなくて、実際に素晴らしい選手なわけだけどね。インテルやレアル・マドリーみたいなクラブでプレーしてきた彼は、今はチェルシーで活躍を見せている。だから僕たちは彼のことを後継者の一人、次代のクロアチアのリーダーになれると言っているんだ」
そして、自身のアイドルが誰かを聞かれたモドリッチはもちろん、クロアチアのあの先輩MFの名を口にしている。
「自分のアイドルを実際に見たり、対戦したりすることは本当に感動的だよ。自分にとってはズボミニール・ボバンこそがナンバーワンで、子供の頃からのアイドルだ。やっぱりフランス・ワールドカップで素晴らしい活躍を見せたあの世代が好きなんだ。僕たちはみんなフットボールをしながら育ったし、彼らが僕たちのアイドルだった。ボバンは自分にとってナンバーワンで、彼と実際に知り合えて話せたことは、とても貴重な経験だった」
「あとはトッティの在り方やプレースタイルとかも好きだったね。彼と対戦したときは感動的だった。ユニフォームを交換して、少し会話を交わせた瞬間は唯一無二のものだよ」
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