アトレティコ・デ・マドリードFWルイス・スアレスにとって、やはり昨季のラ・リーガ優勝は特別なものだったようだ。
2020年の夏の移籍市場でバルセロナから戦力外通告を受けてアトレティコに加わったL・スアレス。2020-21シーズンのラ・リーガでは、21得点を記録するなどチームのエースとして活躍して、アトレティコに7年ぶりのリーグ優勝に導いた。
今季限りでのアトレティコ退団が決定しているL・スアレスは23日、スペイン『カデナ・セール』の人気番組“エル・ラルゲーロ”に出演。そこで元アルゼンチン代表FWグスタボ・ロペス氏から、これまで乗り越えてきた逆境の中でどれが一番印象的だったかを問われて、昨季ラ・リーガの優勝を挙げている。
「すべてが印象的だ。ただ、やっぱり大きかったのは2年前のバルセロナでの出来事だね。僕は彼らから『もうバルセロナでプレーできるレベルにない』と言われた。やっぱり、僕からは『なんでバルセロナのレベルにないんだ?』って口にしないといけなかった。だって、自分はいつものようにレオ(・メッシ)の次にゴールを決めている選手だったんだから」
「まるで、すべてを自分のせいにされたみたいだった。大きな失望を感じたし、だからこそ自分の価値を示し続けなくてはいけなかった。そのために(昨季のラ・リーガ優勝は)本当に誇らしく感じられたんだよ」
アトレティコでのラ・リーガ優勝は、バルセロナでの優勝と比べて達成感が異なるようだ。
「昨季のラ・リーガ優勝は特別だ。練習や試合前の緊張感と言ったら、ね……。僕はバルサで多くのタイトルを勝ち取ったけど、昨季みたいに苦しむことはなかったよ(笑)。バルサではメッシと冗談を言い合っていたが、こっちじゃ笑っている余裕なんてないんだ。アトレティで優勝をつかむ感覚、喜びは特別だった」
今季のアトレティコは昨季とは打って変わって不調に陥り、ラ・リーガ優勝争いに絡むことがなかった。L・スアレスはその要因の一つとして、ディエゴ・シメオネ監督の頻繁な選手交代を挙げている。
「8〜9節が終わった段階でチョロ(シメオネ監督の愛称)と全FWが話をしたんだけど、アタッカーの数が多くて、レギュラーの選手たちは必要なだけの自信を得られていなかった。後方に関してもかなりローテーションをしていたし、チョロも選手だったから分かっていただろうけど、そうした状況は不安を呼び起こしてしまうものなんだ。交代させられれば何かまずかったと思ってしまうし、代わりに入る選手もすぐ使われなくなれば半信半疑になってしまう」
「僕にとって、チームの不調はそういうことだった。年齢とか、決定機を外しまくっていたとか、守備のミスが多過ぎたとか言う人もいるだろうけど、自分がチーム内で感じていたのはそういうことだったんだよ」
なお6月いっぱいでフリーとなるL・スアレスに対しては、セビージャ、インテル、アストン・ヴィラ、フェネルバフチェ、ガラタサライ、ベジクタシュといったクラブからの興味が噂されている。
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