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ヴラホヴィッチはなぜデュエルに敗れたのか?ユーヴェOBバルザーリ氏らが分析 | セリエA

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ヴラホヴィッチはなぜデュエルに敗れたのか?ユーヴェOBバルザーリ氏らが分析 | セリエADAZN
【欧州・海外サッカーニュース】『DAZN(ダゾーン)イタリア』で解説者を務める元イタリア代表のアンドレア・バルザーリ氏やマルコ・パローロ氏らが、19日(日本時間)に行われたトリノダービー(1-1)でカギを握ったデュエルを分析した。

1-1の引き分けに終わったユヴェントスとトリノによるデルビー・デラ・モーレ。この伝統の一戦が行われたアリアンツスタジアムのピッチにおいて、セリエA第26節で最も興味深いデュエルが繰り広げられた。片やグラナータ(トリノの愛称)のブラジル人DFグレイソン・ブレーメル。対するは、ユヴェントスの新たなスター、ドゥシャン・ヴラホヴィッチ。2人はピッチ全体で熱き戦いを見せた。

この名勝負で勝利を収めたのは、24歳のブレーメル。ブラジル人DFは、ほぼすべてのデュエルを制し、セルビア代表FWを封じることに成功した。前節のアタランタ戦では、メリフ・デミラルの厳しいマークにも苦戦していたヴラホヴィッチ。マッシミリアーノ・アッレグリはトリノ戦においても、22歳の至宝を活かすカギを見出すことができなかった。

最注目のデュエル…ブレーメルvsヴラホヴィッチ

アッレグリは、中央のスペースを空け、中盤からの飛び出しを図ることでの打開を模索。トリノのセンターバック、ブレーメルを外へ誘い出すよう、パウロ・ディバラを通じてヴラホヴィッチに指示を出し、解決を試みた。ユーヴェOBのバルザーリ氏は、セルビア代表FWとブラジル人DFのデュエルについて自身の見解を示した。

「こうした1対1の試合をしなければならない場合、選択肢は多くない。デュエルに勝つか、負けるか、そのどちらかだ。チームの状態さえ良ければ、DFはこうしたカルチョをすることで優位に立つことができる。(トリノ指揮官イヴァン)ユリッチも、そう考えているはずだ」

「だが、こうなると、試合はFWにとってかなり厳しくなる。前線でターゲットとならなければならないが、ブレーメルのように、先読みが非常に優れた選手が常に張り付いている。フィジカルコンタクトは、FWにとって嫌なものだ。ヴラホヴィッチもそうだったはずだ」

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冷静さを失ったヴラホヴィッチ

日本代表DF長友佑都のチェゼーナ時代の同僚であるパローロ氏は、ブレーメルがメンタル面でヴラホヴィッチを追い詰めたと考えている。

「ヴラホヴィッチは神経質にならず、自分のプレーに集中しなければならない。ブレーメルは、心理面でヴラホヴィッチを操ったように思う。常に背後に気配を感じているうちに、冷静さを失ってしまう。また、2試合連続でゴールを決めていない。フィオレンティーナとは違って、ユヴェントスというチームでプレーすることの重圧も、感じ始めているのかもしれない」

「ヴラホヴィッチは、違いを作り出そうとしているが、それができないと、あまりにも感情的になってしまう。集中力を維持し、あまり怒らないようにしなければならない。この点を改善していくべきだろう」

「例えば、サイドで35メートルの位置からシュートを狙ったシーン。スペースはあったので、いつもなら一旦、ボールを止めて、1対1を仕掛けたはずだが、打開できないと感じたのかもしれない。冷静さを欠き、極めて難しい選択をしてしまったように見える。この5分か10分後に交代することになったが、アッレグリも彼が落ち着いてプレーできていないように感じたのだろう」 

「ヴラホヴィッチは、アッレグリの指示を正確に実行できていなかった。立て続けにデュエルに敗れた末、指揮官は交代を決断した。ドゥシャンは、闘争心の強いブレーメルとそのフィジカルを怖がっているように見えた」

ヴラホヴィッチを苦しめたブレーメルの実力は?

トリノのブラジル人DFブレーメルは、現代サッカーにおいて重要な要素である、デュエル勝利数(145回で2位)やインターセプト(80回で1位)、ボール奪取(205回で1位)などでリーグ内トップクラスの記録を残し、今シーズンは際立った活躍を見せている。だがバルザーリ氏は、セリエAでベスト3に入るCBかどうかを問われると、否定的な見解を示した。

「まだセリエAベスト3のレベルには到達していないように思う。(ナポリのカリドゥ)クリバリや(ユーヴェのレオナルド)ボヌッチ、(ミランのフィカヨ)トモリ、さらには(インテルのミラン)シュクリニアル、(アレッサンドロ)バストーニも極めてレベルの高い選手だ」 2022-02-18-juventus-vlahovic-torino-bremer

「ブレーメルは他の選手と比較して、ヨーロッパの舞台でより大きな成長を遂げることができるように感じる。彼はトモリと同様に、ディフェンスラインを20メートル引き上げることができる能力を持っている。だからイタリア国外のサッカーで、より力を発揮できるはずだ。もちろん、4バックなど別のシステムでのプレーを見て判断する必要はあるだろう」

リーダー不在のユヴェントス

最後に『ダゾーン・イタリア』の解説者一同は、62分のアンドレア・ベロッティによる同点弾のシーンに注目した。失点の直後、マタイス・デ・リフトやマヌエル・ロカテッリは、意気消沈したチームを鼓舞した一方、アルバロ・モラタはシューズの中に入った土を落とす作業に専念。アドリアン・ラビオに至っては、カバーリングを巡ってデ・リフトを非難した。

「現在のユヴェントスには、みんなが認めるリーダーがいないということだろう。失点した後も、みんながやや自分勝手に行動しているように見える。ここ数週間は、チーム全体がヴラホヴィッチの波に乗っかっていたが、ピッチ内に(負傷離脱中のジョルジョ)キエッリーニのような求心力のある強い選手がおらず、最初の困難に突き当たってみんながややバラバラになってしまったように感じる」

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