第1回UEFAネーションズリーグで準優勝し、復活を印象づけたオランダ代表。多くの人がオランイェ(オランダ代表の愛称)の今後に希望の光を見いだした理由には、世界最高DFの称号を得たフィルジル・ファン・ダイクの存在はもちろんだが、そのパートナーであるマタイス・デ・リフトの台頭も挙げられるだろう。
名門アヤックスのアカデミーで才能を高く評価されてきたデ・リフトは、17歳時の2017年にトップチームデビューを果たす。その翌シーズンには早くも不動のレギュラーに昇格。10代選手とは思えない落ち着きとリーダーシップを発揮すると、2018-19シーズンにはクラブ史上最年少の19歳でキャプテンに就任する快挙を達成した。
そして、このシーズンには世界中にこの若者の名前が知れ渡ることになる。フレンキー・デ・ヨングやハキム・ツィエクらを擁したヤング・アヤックスは、チャンピオンズリーグ(CL)の舞台で躍進。旋風を巻き起こすと、決勝トーナメントでレアル・マドリードやユヴェントスを撃破し、ベスト4入りを果たした。
CL準々決勝セカンドレグのユヴェントス戦や、準決勝のトッテナム戦でも力強いゴールを記録し、ヤング・アヤックスの象徴となったデ・リフト。欧州最高の若手に贈られるゴールデンボーイ賞も受賞した超新星を欧州のメガクラブが放っておくはずもなく、2019年の夏には激しい争奪戦の末、7500万ユーロという大金でユヴェントス入りが決定した。
そして、オランダ代表でもファン・ダイクのパートナーの座を確固たるものとしたデ・リフトは、クラブでの活躍そのままに、国を背負った舞台でもその力を見せつける。UEFAネーションズリーグ決勝ラウンド進出に貢献すると、準決勝のイングランド代表戦ではCKから得意のヘディングでゴールを記録。決勝ではポルトガル代表を前に涙をのんだが、オランダ代表の明るい未来を多くのサポーターに期待させる結果を残した。
そして2019-20シーズン、ユヴェントスでは不慣れな部分もあって苦戦もしているが、ジョルジョ・キエッリーニの負傷もあり、定期的なプレー機会を得ている。
「世界最高峰のメンバーと練習していて、毎日、自分の成長を感じている。様々なことに勝利し、学び、成長しようという意欲を持つことが重要だ」
「小さい頃、プロになるのが夢だった。だがゴールデンボーイ賞や、20歳でチャンピオンズリーグ準決勝に出場できると言われたとしたら、信じなかったかもしれない。すべての夢を実現できることを願っている」
生まれながらのリーダーにして、謙虚な姿勢で日々研鑽を積んでいるデ・リフトの目の前には素晴らしい可能性が広がっている。
プレースタイル
恵まれたフィジカルと闘争心、足下の技術を兼ね備える現代型センターバック。一対一やタックルなどの守備能力だけでなく、ビルドアップの精度も非常に高い。また、ファン・ダイクと共に圧倒的な空中戦の強さを誇り、セットプレーの際には相手の脅威となる。冷静沈着で統率力も持ち合わせるリーダータイプの選手だけに、年齢とともに経験を積んでいけば、クラブと代表のいずれでもチームの大黒柱となれる大器だ。
動画:プレー&ゴール集
プロフィール・経歴
マタイス・デ・リフト/Matthijs de Ligt
1999年8月12日生まれ 189cm・89kg 利き足:右
シーズン | 所属クラブ | 出場・得点 |
---|---|---|
2016-17 | アヤックス | 11試合・2得点 |
2017-18 | アヤックス | 33試合・3得点 |
2018-19 | アヤックス | 33試合・3得点 |
2019-20 | ユヴェントス | 29試合・4得点 |
2020-21 | ユヴェントス | 11試合・0得点 |
※成績は国内リーグ(2021年2月10日現在)
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