2019-20シーズンのセリエAで、ユヴェントスやラツィオと激しい優勝争いを展開するインテル。アントニオ・コンテ監督率いるそのミラノの雄を牽引するのが、ロメル・ルカクだ。
チェルシーの英雄ディディエ・ドログバに憧れた少年は、わずか16歳でアンデルレヒトのトップチームデビューを果たす。その後10代の内に公式戦98試合に出場し、41ゴール18アシストと驚異的な活躍を見せ、一気に世界中の注目を浴びる存在となった。
2011年には、憧れであったチェルシーへ完全移籍。自身のアイドルとチームメイトとなったが、出場機会をほぼ得られず、翌年からは期限付き移籍を繰り返すことに。それでも行く先々で印象的な結果を残すと、2013年に加入したエヴァートンで本格的にブレイク。在籍4シーズンで87ゴールを奪って見せた。
すると2017年、ポール・ポグバの説得を受けてマンチェスター・ユナイテッドへ加入。移籍金は8400万ユーロにも上ると報じられた。ビッグクラブでレギュラーを掴み、2シーズンで42ゴールと結果を残していたものの、19年夏からイタリアでの新たな挑戦を決断。コンテ監督の熱心な誘いに応え、インテルの一員となった。
守備大国のイタリア初挑戦ながら、開幕から大爆発。セリエA最初の11試合で9ゴールを挙げ、クラブ記録に並ぶ大車輪の活躍を見せた。ここまで25試合で17ゴールと、名門の最前線で眩いばかりの輝きを放っている。
プレースタイル
身長191cm、体重100kg近くと恵まれた体躯を誇るだけでなく、スピードや足元の技術も兼ね備える万能アタッカー。アバウトなボールを収める力、サイドのスペースを見つけての飛び出しも得意としており、さらに密集地での視野も広い。2トップを組むラウタロ・マルティネスとのコンビネーションも抜群だ。2019-20シーズンは2人で計28ゴールと、チーム総得点の半分以上を奪っている(2020年5月5日現在)。
また英語やスペイン語、フランス語などでも会話が可能であり、8か国語を操る知性も見せる。さらにチームメイトとの食事会を何度か自ら開催し、会計もすべて自分で済ませるほか、丁寧なファン対応など、人格者としても知られている。
動画:プレー&ゴール集
プロフィール・経歴
ロメル・ルカク/Romelu Lukaku
1993年5月13日生まれ 191cm・94kg 利き足:左
シーズン | 所属クラブ | 出場・得点 |
---|---|---|
2009-10 | アンデルレヒト | 25試合・15得点 |
2010-11 | アンデルレヒト | 28試合・12得点 |
2011-12 | アンデルレヒト | 2試合・2得点 |
チェルシー | 8試合・0得点 | |
2012-13 | WBA | 35試合・17得点 |
2013-14 | チェルシー | 2試合・0得点 |
エヴァートン | 31試合・15得点 | |
2014-15 | エヴァートン | 36試合・10得点 |
2015-16 | エヴァートン | 37試合・18得点 |
2016-17 | エヴァートン | 37試合・25得点 |
2017-18 | マンチェスター・ユナイテッド | 34試合・16得点 |
2018-19 | マンチェスター・ユナイテッド | 32試合・12得点 |
2019-20 | インテル | 36試合・23得点 |
2019-20 | インテル | 20試合・14得点 |
※成績は国内リーグ(2021年2月10日現在)
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