ポーランドが世界に誇るストライカーと言えば、ロベルト・レヴァンドフスキの名前が真っ先に挙がるだろう。世界屈指のそのセンターフォワードの後を追うのが、同胞アルカディウシュ・ミリクだ。
母国ポーランドのロズヴォイ・カトヴィツェでキャリアをスタートさせたミリク。2013年にはドイツのレヴァークーゼンに加入し、初の国外挑戦を選択したが、出場機会をほぼ得られずに期限付き移籍を繰り返すことに。そして、2014年にオランダの強豪アヤックスへレンタルで加入する。
するとオランダの地で才能が開花。序盤は交代出場やベンチで試合を見守る試合が多かったが、9月に行われた国内カップ戦で1試合6ゴールの大暴れ。チャンピオンズリーグデビューも果たし、初年度で公式戦34試合23ゴールを奪って見せた。
活躍が認められてシーズン後に完全移籍を果たすと、2015-16シーズンはリーグ戦21ゴールを奪い評価をますます高める。しかし、当時の指揮官フランク・デ・ブールはビッグマッチでスタメンから外すなど信頼を掴めず。それでもEURO2016での活躍が多くのビッグクラブの目に留まると、ゴンサロ・イグアインの後釜を探していたナポリへと電撃移籍を果たした。
セリエAではデビュー後4試合で4ゴールを挙げ、期待に違わぬ存在感を見せていたミリク。しかし、10月に膝十字靭帯損傷の大けがを負って4カ月近い離脱を強いられることに。初年度は不完全燃焼に終わり、またドリース・メルテンスの存在によって翌シーズンも控え出場が続いた。
それでも、カルロ・アンチェロッティ監督体制の2018-19シーズンはレギュラーに抜擢され、リーグ戦35試合で17ゴール。翌シーズンもケガで離脱した時期はあったが、16試合で9ゴールと好パフォーマンスを見せた。
しかし、ジェンナーロ・ガットゥーゾ体制のナポリで構想外となり、21年1月からフランスの名門マルセイユで再起を図っている。
プレースタイル
高いシュートセンスが最大の武器。エリア外からの左足の正確なシュートに、ボレーやヘッドなど浮き球のボールに合わせる技術も高く、またFKの精度も秀でたものがある。ゴールパターンは豊富であり、アヤックスとナポリでの計184試合で93ゴールを奪っている。
オフ・ザ・ボールの動きはまだまだ改善の余地があるが、1年半にわたるアンチェロッティ監督の指導でポストプレーの技術も向上。ナポリの歴代最多得点者であるメルテンスから学び、DFラインの背後を突いてゴールを陥れるシーンも見られるようになった。将来性も十分であり、今後の成長にも期待が持てる。
動画:プレー&ゴール集
プロフィール・経歴
アルカディウシュ・ミリク/Arkadiusz Milik
1994年2月28日生まれ 186cm 利き足:左
シーズン | 所属クラブ | 出場・得点 |
---|---|---|
2011-12 | グールニク・ザブジェ | 24試合・4得点 |
2012-13 | グールニク・ザブジェ | 14試合・7得点 |
2012-13 | レヴァークーゼン | 6試合・0得点 |
2013-14 | アウグスブルク | 18試合・2得点 |
2014-15 | アヤックス | 21試合・11得点 |
2015-16 | アヤックス | 31試合・21得点 |
2016-17 | ナポリ | 17試合・5得点 |
2017-18 | ナポリ | 15試合・5得点 |
2018-19 | ナポリ | 35試合・17得点 |
2019-20 | ナポリ | 16試合・9得点 |
2020-21 | マルセイユ | 2試合・1得点 |
※成績は国内リーグ(2021年2月26日時点)
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