昨シーズンは優勝候補の一角とされながらも、ミランとのスクデット争いに敗れ、セリエA2連覇を逃したインテル。今夏、FWロメル・ルカクを再獲得するなどしてチームを補強し、来月13日に幕を切る2022-23シーズンで王座奪還を目指す。インテルのマロッタCEOは、『ダゾーン・イタリア』のプレシーズン特番「インサイド」でインタビューに応じると、シーズン開幕へ向けて自身の見解を示した。
「アグレッシブなシーズンになるだろう。決意や野心、勇気、そしてタイトル獲得へ意欲に満ちたシーズンになるはずだ。インテルが他のチームより強いかどうか断言するのは難しい。もちろん強いチームを作り上げたつもりだが、他のチームが行った仕事も計算に入れなければならないからね」
「補強の評価を下すのは、移籍期間が終了した時点となるが、『インテルは常に主役を演じなければならない』ことは言える。すなわち必然的に競争力のあるチームでなくてはならないということだ」
1年ぶりのルカク復帰
話題がメルカートへと及ぶと、インテルCEOはまず、今夏の補強の目玉となったベルギー代表FWロメル・ルカクの再獲得について語った。
「ののしり合いばかりのサッカー界における美しい物語だ。ルカクはスクデット獲得へと導いた栄光のユニフォームに袖を通し、友人たちのいる慣れ親しんだ場所へ戻ってくることを望んでいた。偶然にも様々な要素がかみ合い、今回の復帰が実現することになった」
「ルカクは以前よりもモチベーションが高く、リーダーシップが増したように見える。練習中のミニゲームで負けた時も本当に怒っていたが、これは彼の仕事に対する強いこだわりを映し出したものだろう」
ディバラやブレーメルを巡る舞台裏
今夏の移籍市場においては、ユヴェントスを退団したFWパウロ・ディバラの動向が注目を集めた。アルゼンチン代表FWは、マロッタCEOがユヴェントスで幹部を務めていた際にパレルモから引き抜いた選手であるだけに、インテルも移籍先の有力候補とされていた。だが実際に獲得が実現することはなく、ディバラはジョゼ・モウリーニョ率いるローマに入団した。
「ディバラのことはかなり話題になった。彼が真面目な青年であり、プロ意識の高い選手であることは言える。だが我々の攻撃陣はすでにクオリティが高く、満員の状態だった。居場所がないからと言って彼が上手くないということではない。そもそも獲得の必要性がなかった」
「ローマは、彼がリーダーであるように感じられる理想的な場所であると考えている。『(フランチェスコ)トッティの後継者になれる』と言うことはできないが、きっとファンを満足させてくれるはずだ。彼にとって万事がうまくいくことを祈っている」
インテルは今夏、昨シーズンまでトリノでプレーしたブラジル人DFグレイソン・ブレーメルに熱視線を送っていたが、争奪戦でユヴェントスに逆転されて獲得を逃した。
「ブレーメルは偉大な選手だ。何カ月も前から(スポーツディレクターのピエロ)アウジリオが獲得に向けて取り組みを行っていた。だが財政面で均衡を取らなければならない事情に縛られ、獲得にたどり着くことはできなかった」
「我々なりに挑戦はしたが、我々のオファーとあまりにかけ離れたオファーが届けば、売り手や選手自身が決断を下すのは当然だ。チャンスが消滅してしまったわけだが、正直に言えば、ディレクターは残念な結果へつながるかもしれない道であっても、前へ進んでいかなければならない。これまでこの獲得計画を進めてきた粘り強さを評価すべきだろう」
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