ブレシアで頭角を現し、同クラブ出身のアンドレア・ピルロの後継者として注目を集めたトナーリ。2020年に意中のクラブであるミランへ移籍すると、1年目は適応に苦しんだが、昨シーズンは大きな成長を遂げ、チームの11年ぶりリーグ制覇に貢献した。
まだ22歳ながらもリーダーシップを発揮し、“将来のカピターノ（主将）”として期待を一身に背負うトナーリは、『DAZN（ダゾーン）イタリア』および『Gazzetta dello Sport』、『Sky Sport』、『Mediaset』による共同インタビューに応じて語ってくれた。
ミランの合宿地ドバイと同じく、ペルシャ湾に臨むドーハでは、FIFAワールドカップ（W杯）カタール2022が繰り広げられている。トナーリは、アッズーリが2018年ロシアW杯に続いて2大会連続で逃した夢の舞台への思いを明かしてくれた。
「僕らはイタリア代表であるからこそ、2大会連続でW杯に出場できないのはつらい。このチームは、W杯で通用するチームであったはずだからね。W杯期間中、素晴らしい過ごし方なんてできなかったが、僕らにとってはありがたいことに、大会ももうすぐ終わる。これから、こうした大会に出場できるように代表で全力を尽くしていかなければならない」
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移籍が囁かれる逸材レオンに
そんなトナーリは、セリエAの中盤のクオリティについて問われると、高い水準にあることを強調しつつ、ミランの中盤の要であるイスマエル・ベナセルに言及した。
「インテルは、最高レベルの中盤だと思うが、ユヴェントスもミランも同レベルだと考える。イタリアの中盤のレベルは高い。僕らは、このレベルを維持していけるように努めていかなければならない。イスマは、ミランにとって欠かせない重要な選手だ。ピッチのあらゆる場所に顔を出し、みんなのために走ってくれる。高い技術力も持っている選手なので、彼がいない時のプレーは難しい。チームに残留してくれることを願っているよ」
近年、ミランにおいて、トナーリとともに目覚ましい進化を遂げたポルトガル代表FWのラファエウ・レオン。移籍市場においても熱視線を浴びており、今後の去就に注目が集まる。
「ラファは、僕やイスマとは異なるクオリティを持っているし、ポジションも違う。話は似ているようだが、背景が異なる。今後の去就は、ラファ自身が決めることだ。今年は、穏やかに良いシーズンを過ごしているように見える。いろんなことを考えるべきではない。今シーズンは、プレーのことを考えて前進していくべきだ」
「移籍に関して、僕が彼の頭の中に忍び込んで考えを変えることはできない。だが彼自身、チームに残留するべきか、移籍すべきか、ベストの選択肢は分かっているはずだ。ラファはフェノーメノ（怪物）であり、僕らのことよりも、彼自身にとってベストの選択をして欲しい」
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たった1人では試合に勝てない
セリエAは、W杯によるリーグ中断までの15試合を終えて、無敗の首位ナポリが2位ミランに8ポイントのリードをつけて独走する。トナーリは来年1月4日にスタートする後半戦へ向けて意気込みを語った。
「前半戦は、完全に満足できない試合もあり、ポイントを取りこぼしてしまったが、カルチョにおいてはあり得ることだ。まだ多くの試合が残っており、毎試合で勝つつもりで臨んでいきたい。僕らは強く、すべての試合で勝てる力があると思っている」
ミランMFは、昨シーズンのスクデット獲得を振り返り、クラブ全体が一丸となって勝ち取ったものであることを強調。今後も、指揮官ステファノ・ピオリの下、みんなで力を合わせて前進していく考えを示した。
「昨シーズンは、カーザ・ミランの全員が同じ方向へ向かって一丸となり、スクデットを勝ち取ることができた。選手たった1人では、試合に勝つことはできない。だが僕らはミランであり、みんなで勝利をつかむことはできる」
「この3年間、導き手の監督の元で前進してきた。監督はこれまで、ピッチ内外でバランサーとなってくれたが、これからも僕らを助けてくれるはずだ。とにかくみんなで一丸となって取り組んでいくことが必要だ」
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