序盤の成績不振から脱出し、リーグ戦8連勝を飾って一時は2位にまで浮上していたユヴェントス。だが前節のナポリ戦でクラブ史上30年ぶりとなる5失点で屈辱的大敗の打撃を受けると、今度は法廷の場でさらなる痛手を負った。
ユヴェントスは、アンドレア・アニェッリ前会長らの下、新型コロナウイルス感染拡大初期の2020年から2021年に行われた選手の年俸の減額やキャピタルゲインの操作を巡って不正疑惑が浮上。アニェッリ前会長やパヴェル・ネドヴェド前副会長ら取締役会全員が辞職する事態に発展していた。
FIGCのジュゼッペ・キネ検察官は、ユヴェントスの不正行為に関して9ポイントのはく奪を求刑していたが、イタリアサッカー連盟の(FIGC)の控訴裁判所は20日、これを上回る15ポイントのはく奪を命じた。
また当時、ディレクターを務めていたファビオ・パラティチ氏には2年6カ月、アニェッリ前会長およびマウリツィオ・アリヴァベーネ前CEOには2年、ネドヴェド前副会長には8カ月の資格停止処分が科された。
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ユヴェントスのリーグ戦の戦いに与える影響
この処分はユヴェントスにとって、想定を上回る大打撃と言える。マッシミリアーノ・アッレグリのチームは今シーズン、セリエA第18節までに37ポイントを獲得して3位でスクデット争いを演じていたが、15ポイントのはく奪により10位まで後退。ボローニャやエンポリと22ポイントで並ぶことになり、リーグ戦の様相は大きく変化した。
UEFAチャンピオンズリーグ(UCL)出場権を競う4位ラツィオやアタランタ、ローマとは12ポイントの差が開き、厳しい状況に追い込まれることになった。
ユヴェントスの今後は?
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FIGC控訴裁判所は今後、10日以内に今回の判決に至った根拠を公開することになる。ユヴェントスはその時点から30日間、イタリアオリンピック委員会(CONI)のスポーツ仲裁裁判所に対して控訴することができる。
ここではFIGC控訴裁判所の決定や処分内容自体に介入することはできないが、判決に至る手続き正当であったかどうかを確認し、その有効性を判断することになる。すでにユヴェントスは公式サイトを通じ、控訴する意向を声明で発表している。
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