いよいよ開幕を迎える欧州各国リーグ。すでに開幕しているベルギーリーグやスコティッシュプレミアリーグに加え、今週末にはプレミアリーグ（イングランド）、ラ・リーガ（スペイン）、リーグアン（フランス）、ポルトガルリーグ（ポルトガル）、エールディビジ（オランダ）が開幕。さらに翌週にはブンデスリーガ（ドイツ）やセリエA（イタリア）も幕を開けることとなる。
そんなリーグ開幕直前に、日本代表MF鎌田大地の新天地でようやく決まった。移籍先は、昨季セリエAで2位のラツィオ。現地時間の5日、クラブは鎌田の獲得を発表し、背番号は「6」に決まった。今回の移籍を特集し、新天地での活躍のカギを握る3つのポイントについて紹介した。
ラツィオには、昨季までセルビア代表のMFセルゲイ・ミリンコヴィッチ＝サヴィッチという不動の主軸が君臨していたが、今夏にサウジアラビアのアル・ヒラルへの移籍が決定。鎌田は、主に[4-3-3]の右インサイドハーフでプレーしてきたセルビア人MFの後釜として期待されている。毎年のようにメガクラブへの移籍が囁かれながらも8シーズンに渡ってクラブに在籍してきた「偉大な前任者」と紹介し、そことの比較をされながら活躍に繋げていけるかを1つ目のポイントとして紹介した。
またラツィオには絶対的な点取り屋がいる。セリエAで4度の得点王に輝いた経歴を持つFWチーロ・インモービレだ。巧みなオフ・ザ・ボールの動きで一瞬でマークを外し、点が取れる位置に必ずいるイタリア人ストライカーと活かし、活かされ合う関係性を築けるかが二つ目のポイントになると紹介した。
そんな中、日本をはじめ、オランダやスペインなど5カ国でプレーした経験のある元ストライカーのハーフナー・マイク氏は、「（鎌田選手は）フォワードを必ず見てくれているので、動き出した時にボールをくれる選手だし、尚且つフォワードをおとりに自分でも得点を取れる選手なので、活躍の幅は絶対にある」と太鼓判を押した上で、「最初にインパクトを残せるか。それによって変わってくる。最初悪いと、ファンもなんだ、あいつはとなって、難しくなるし、最初に良い印象を与えると、一気にサポーターも湧くので最初の印象は大事になる」とポイントを語った。
最後に紹介したのがラツィオでの3シーズン目を迎えるマウリツィオ・サッリ監督だ。プロサッカー選手としての実績がないサッリ監督は、元銀行マン。その傍らで始めた監督業では、9部のアマチュアクラブを指揮し始め、40歳の頃に監督業に専念。銀行退職から15年が経った55歳の頃にエンポリの指揮官としてセリエAまで登り詰めた異色の経歴を持つ。それ後もプレミアリーグのチェルシーやユヴェントスといったビッククラブでの指揮官を務めた後に、2021シーズンよりラツィオの指揮官に就任している。
そんな指揮官が志向しているサッカーのコンセプトが『サッリ・ボール』と呼ばれていることを紹介。超攻撃的なポゼションサッカーで選手が連動して動き続けると紹介し、その緻密な戦術的なスタイルに鎌田が適応できるかを3つ目のポイントとして紹介した。
戦術オタクとしても知られる指揮官の細かさが伝わるこんなエピソードも番組内では紹介された。エンポリ時代は、試合で負けた時に通った道は2度と通らず、コースを変えろ』と要求するほどゲンを担ぐタイプ。ただ細かく要求するタイプなので、「日本人とは合うのではないか」と言われていることも紹介した。
そんな特長を持つ歴史あるイタリアの名門クラブ・ラツィオで鎌田がどんな活躍を見せてくれるか楽しみだ。
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