試合の概要
約5カ月前のファーストレグでは、1-1の引き分けで終えていた両者。バルセロナ、ナポリともに超過密日程となった国内リーグの終盤戦ではやや安定感を欠いたものの、セカンドレグに向けてモチベーションは十分だ。
バルセロナ（2位 勝点82 ｜ 25勝7分6敗 ｜ 86得点38失点）
リーグ戦ラスト9試合は5勝3分け1敗、結果・内容共にやや安定感を欠き、3連覇を逃したバルセロナ。第37節でオサスナに敗れる（1-2）と、主将のリオネル・メッシは「このままじゃナポリに勝てない」と危機感をあらわに。さらにキケ・セティエン監督の去就問題やアルトゥールの合流拒否騒動など、チーム状況は決して良いとは言えない状況だ。
さらに今回の一戦では、中盤の核となるセルヒオ・ブスケツ、そしてビッグマッチで頼りになるアルトゥーロ・ビダルが出場停止に。またサミュエル・ユムティティも欠場濃厚で、クレメント・ラングレのコンディションに不安があるなど、主に守備的なポジションの層が心配な状況だ。
ファーストレグではナポリの堅守・速攻に苦しめられたバルセロナ。ボールを長く保持する時間は続きそうだが、攻撃の精度を欠き嫌なボールの失い方をすれば、一瞬で失点する可能性は高い。確かにアウェイゴールを手にはしているが、油断は禁物だ。セティエン監督は、ブスケツがいない中でいかにボール保持を安定させるか、そして異次元のプレーを続ける主将リオネル・メッシをいかにサポートするかを整備する必要がありそうだ。
注目選手：リオネル・メッシ
今季チームが苦しんだ中でも1人異次元のプレーを続け、ラ・リーガ33試合で25ゴール22アシストと驚愕の数字を残したメッシ。チャンピオンズリーグの舞台では通算114ゴールを奪い、4度のビッグイヤーを獲得してきた。シーズン開幕時から「ビッグイヤーが目標」と明言してきた世界最高の選手には、ラウンド16での敗退など考えられないだろう。周りの選手がいかに彼をサポートできるかも重要なポイントとなりそうだ。
予想スタメン（4-3-3）
GK：テア＝シュテーゲン
DF：セメド、ピケ、ラングレ、アルバ
MF：セルジ・ロベルト、ラキティッチ、デ・ヨング
FW：メッシ、スアレス、グリーズマン
ナポリ（7位 勝点62 ｜ 18勝8分12敗 ｜ 61得点50失点）
セリエA最後の7試合は3勝2分け2敗、最終的に7位と不本意なシーズンを送ったナポリ。それでも中断明けすぐに行われたコッパイタリアでは、見事な戦いで6シーズンぶりのタイトルを手にした。ジェンナーロ・ガットゥーゾ“親分”の下で強い団結力を誇り、チーム内の雰囲気も良い状態だ。
バルセロナとのファーストレグではとにかく中央エリアに鍵を閉め、規律の取れた4-5-1のブロック守備で相手にチャンスを多く与えず。そして機を見た鋭いカウンターで決定機を作っている。コッパ・イタリアでも同じような戦いで優勝を勝ち取ったため、選手や監督も自分たちのプランに自信を持って臨むことができるだろう。
しかしその一方で、セリエA最終節で負傷したロレンツォ・インシーニェの状態は気がかりだ。7日のトレーニングも部分的な合流に留まっており、コンディションは不安な状態。バルセロナ相手にボールを渡す展開が予想されるため、少ない決定機をものにする必要があるが、チャンスメイクを担う主将が不在であれば精度は落ちてしまう。またメッシを中心としたバルセロナ攻撃陣を最後まで抑えられるかにも注目だ。
注目選手：ドリース・メルテンス
ファーストレグでの得点で、ナポリの史上最多得点記録保持者となったメルテンス。先日2022年までの契約延長に合意した33歳のベテランアタッカーは、そのスピードと抜群の決定力でバルセロナを苦しめていた。セカンドレグでも、前掛かりとなった相手の後方にできたスペースを効果的に狙いたい。
予想スタメン（4-3-3）
GK：オスピナ
DF：ディ・ロレンツォ、マノラス、クリバリ、ルイ
MF：ジエリンスキ、デンメ、ファビアン
FW：カジェホン、メルテンス、インシーニェ
放送・配信予定
- 配信：DAZN
- キックオフ：2020年8月9日（日）日本時間04:00
- 解説：水沼貴史 実況：西岡明彦
- 会場：カンプ・ノウ
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