若いファンにはあまり馴染みが無いかもしれないが、90年代のイタリアサッカーはまさに世界の頂点にいた。当時「世界で最も美しいリーグ」と呼ばれたセリエAは、数多くのスーパースターがプレーするリーグとして栄華を極めていた。
1988-89シーズンから1997-98シーズンまで実に10シーズンの間、そのセリエAのチームが、9度もUEFAチャンピオンズリーグ決勝の舞台でプレーしている。今回、DAZNでは「イタリア勢席巻90年代」というテーマで、92-93シーズンから97-98シーズンまでの6試合が配信されている。
「グランデ・ミラン(偉大なるミラン)」と称された当時のロッソネーリは、パオロ・マルディーニ、マルコ・ファンバステン、フランク・ライカールトらを擁し豪華選手陣を形成。1988-89シーズンから、1994-95シーズンまで6試合中4試合もチャンピオンズリーグの決勝に進出した。
また、95-96シーズンからはユヴェントスが復権。ロベルト・バッジョに代わり台頭した芸術家アレッサンドロ・デル・ピエロが躍動し、その後ろでアントニオ・コンテや、ディディエ・デシャンら実力者が締める勝負強いチームだった。
イタリア勢が席巻した90年代のチャンピオンズリーグ決勝
1992-93 マルセイユ 1-0 ミラン
【得点者】ボリ 43' (マルセイユ)
後に浦和レッズでプレーしたバジール・ボリが決勝点を叩き出し、マルセイユを初優勝に導いた。だが、後に八百長スキャンダルによりタイトルが剥奪されている。
93-94 ミラン 4-0 バルセロナ
【得点者】マッサーロ 22'、45+2'、サビチェビッチ 47'、デサイー 58' (ミラン)
多数の欠場者を抱え、戦前から不利が予想されていたミラン。だが、前半にマッサーロが2得点を奪うと、終始試合のペースを握り、前年準優勝に終わった悔しさを晴らした。
94-95 アヤックス 1-0 ミラン
【得点者】クライファート 85'(アヤックス)
昨年のチャンピオンズリーグでは「ヤングアヤックス」の躍進が話題となったが、初めてその名前が広がったのがこの時のアヤックス。
エドウィン・ファン・デル・サール、フランク・ライカールト、デ・ブール兄弟、エドガー・ダーヴィッツ、クラレンス・セードルフ、ヤリ・リトマネン、パトリック・クライファート、マルク・オーフェルマルスなど後に、ビッグクラブで大成する選手を揃えていたミラクルチームだった。
ミランは3年連続で決勝に進むもこの若きタレント軍団の前に破れ、2連覇を達成することはならなかった。
95-96 アヤックス 1-1(PK2-4)ユヴェントス
【得点者】ラヴァネッリ 13'(ユヴェントス)、リトマネン 41'(アヤックス)
(13'ラヴァネッリ、41'リトマネン)2シーズン連続で決勝にアヤックスが進出するも、PK戦の末、ビッグイヤーを手にしたのは名将マルチェロ・リッピ率いるユヴェントス。ロベルト・バッジョにの後釜に抜擢されたのは、当時の弱冠21歳のアレッサンドロ・デル・ピエロ。ファブリツィオ・ラヴァネッリ、ジャンルカ・ヴィアリら個性溢れる攻撃陣と共に、ビアンコネロを欧州王者の座に導いた。
96-97 ドルトムント 3-1 ユヴェントス
【得点者】リードレ29' 34'、リッケン71'(ドルトムント)、デル・ピエロ 65'(ユヴェントス)
後にバイエルンの黄金期を指揮するオットマー・ヒッツフェルト監督率いるドルトムントが、ユヴェントスの連覇を阻んだ。試合はリードレの2得点で先行すると、デル・ピエロが華麗なヒールシュートを見せ1点を取り返す。
だが、71分に途中交代で入ったリッケンが出場後わずか16秒後にゴールを奪い、ユヴェントスの連覇への希望を打ち砕いた。
97-98 ユヴェントス 0-1 レアル・マドリード
【得点者】ミヤトビッチ 65'(レアル・マドリード)
3年連続となった決勝の舞台で、勝利の女神はまたしてもユヴェントスに微笑まなかった。ジネディーヌ・ジダン、フィリポ・インザーギ、デル・ピエロらが形成する強力攻撃陣は不発に終わった。優勝したレアル・マドリードは、32年ぶりの戴冠。フェルナンド・イエロや、ラウール・ゴンサレスら、若手とベテランがバランス良く混ざりあった好チームだった。
関連記事
- イタリア勢が席巻した90年代。グランデ・ミラン、そして若きデル・ピエロの台頭
- イニエスタ、ビジャ、ユングベリ、朴智星。CL決勝で活躍したJリーガーたち
- 【2019-2020】UEFAチャンピオンズリーグ(CL) | 日程結果・放送予定・得点ランキング
- 【2019-2020】UEFAヨーロッパリーグ(EL) | 日程結果・放送予定・得点ランキング
DAZNについて
DAZNなら好きなスポーツをいつでも、どこでもライブ中継&見逃し配信!今すぐ下の記事をチェックしよう。