23日に控えるドイツとのカタールW杯初戦はカナダ戦で感じた反省を活かす一戦となる。
伊藤は、17日に行われたW杯開幕前の国際親善試合のカナダ戦で左サイドバックで先発し、後半途中にはセンターバック、最後は3バック左と様々なポジションで90分間フル出場。「カナダ戦は背後を取られるシーンがあった。背後のリスクを管理しながら、前にいった時はしっかりと足元を狙いにいく。簡単に下がり過ぎないことが大事になる」と振り返っている。
特に後半は、伊藤のサイドで背後を取られ、ピンチを招くシーンが続いた。「蹴られる瞬間に予測で下がることも大事だけど、なるべくラインは崩さないように意識しないといけない」と語り、個人の対応でも「時間を作られたところの対応もしっかりと寄せるなり、全員がしっかりと動くことで自分たちの時間を作れるようにしたい」と改善点を口にしている。
それでもカナダ戦は、「相手の状況が悪い時は全体として押し上げて奪いに行って、相手のボックス付近でボールを取れたシーンも何回かあった」と手応えを語り、ドイツ戦までの準備期間で「チームとしていくところ、いかないところの共有はしていかないといけない」と更なる向上を口にしている。
その反省はドイツ戦でも一つのポイントになりそうだ。「守備でボールを持たれている時にどう崩されないかが一番大事」とドイツ戦へのイメージを膨らませる伊藤は、チーム全体がいかに”コンパクト”に戦えるかを強調する。
「とにかくコンパクト。時には勇気を持って、スピードを持って、全体で押し上げて奪いに行くことも時には必要かなと思う」。
ブンデスリーガのVfBシュトゥットガルトに在籍する伊藤は、リーグでの経験も踏まえた上でドイツ戦を見据えている。
「流動的にポジションを変えて攻撃してくる。簡単に食いつきすぎて、スペースを開けないのが大事になる。そこで昨シーズンはだいぶ簡単にやられてしまうシーンもあった。ただチームのコンパクトな守備があれば、自分がいけなくても他の選手がいける。その距離感が良ければ良い守備ができると思う」。
マッチアップ経験が豊富なアドバンテージを活かし、ドイツ撃破への大きな力になってくれることを期待したい。