6日、FIFAワールドカップ(W杯)カタール2022のラウンド16・日本代表vsクロアチア代表戦が行われ、日本代表がクロアチア代表にPK戦(1-3)で敗れた。
日本代表とクロアチア代表が激闘を繰り広げるなか、ピッチにも、ベンチにもMF久保建英の姿はなかった。体調不良でメンバー外となった久保は、ホテルでチームが戦う様子を眺めていた。
「試合当日の朝に出られないと知った時点で、自分はチームの力になれないことが分かっていたので、そこからは切り替えて1人のサポーターとして、全力で応援するという気持ちでした。でも、いざ試合になると、やっぱり興奮して熱も上がったり、自分がいたらなと思いました」
幸いにも新型コロナウイルスへの感染ではなかったものの、かなりの熱が出ていたという久保。不完全燃焼の形で終戦を迎えることになった今大会を、次のように振り返った。
「良く言えばチームのためにやることはやりましたけど、悪く言えば自分のやりたいことができなかったので。こういった大会でチームのために捧げるのは当たり前ですけど、場面によって自分を押し通すくらいのものが自分にはまだなかったのかなと。見誤りというか、自分の見積もりの甘さですが、僕の今の状態なら押し通すこともできるだろう、認められるだろうと思っていた部分に勘違いがあったのかな。もっとできる、チームを助けることができると考えていました」
クロアチア代表戦の前には、森保一監督が久保の部屋を訪れたという。
「僕は(風邪を)うつしたくなかったし、申し訳ないので『大丈夫です』と言ったんですけど、嫌々ハグだけしました(笑)。本当に何て言うんでしょう、みんなが僕の存在を忘れてもいいはずなのに、試合前にもかかわらず来てくださって、本当にすごく良い人だなと思いました。こういった人のもとに勝ちは転がってくると感じましたし、チームとして森保監督を勝たせてあげられなかったことが、すごく選手として悔しいです」
現在、久保は21歳。4年後のW杯は、25歳という選手として充実した時期に迎えることになる。
「よく4年後のお話もされますが、ちょっと僕には遠い場所。まずは残りのシーズン、そしてパリのオリンピックもあるので、チャンスがあれば出たいなと。とりあえず、次のW杯には良い準備をして、最高の状態で出たいです。先の長い話ですけど、個のレベルを上げられるようにしないと。まずは、4年以内にチャンピオンズリーグに出ることを第1目標としてやっていければいいかなと思います」