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【マッチコラム】最後まで諦めなかったクロアチアの精神力。ブラジル撃破の裏に守護神の存在あり | カタールW杯2022

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【マッチコラム】最後まで諦めなかったクロアチアの精神力。ブラジル撃破の裏に守護神の存在あり | カタールW杯2022DAZN
【カタールW杯2022・マッチコラム】カタールW杯の準々決勝でクロアチアとブラジルが対戦。PK戦までもつれる死闘の末、クロアチアが勝利を手にした。
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はっきり言って、どちらが勝利したとしてもおかしくない試合だった。一つのミスが起きれば、PK戦にたどり着くまでに試合は決していたかもしれない。それでも、最後まで集中力を切らさず、諦めずに戦い続けたことが紙一重の死闘を生んだ。

準々決勝となったクロアチアとブラジルの一戦。PK戦の末に日本を破ったクロアチアが優勝候補のブラジルに挑むという構図は、日本のサッカーファンとしてもどんな試合になるか気になった人も多いだろう。

試合はまさに死闘となる。

序盤、攻勢に出たのはクロアチアだった。普段の逆三角形ではなく、相手の中盤に合わせたダブルボランチ気味にスタートしたクロアチアは、ルカ・モドリッチが相手のアンカーに入るカゼミロを監視する役目を担ったことでパスワークを巧みに遮断。逆にピッチを広く使いながら相手のプレスをうまくかわしていき、チャンスを創出していく。

ただ、ブラジルも徐々に対応すると、後半は攻撃に人数を割きながら攻め込むことで押し返していく。あと一歩のところでゴールネットを割ることはできなかったが、90分間で勝利に近かったのはブラジルだったと言っていいだろう。

延長も流れは同様。ブラジルが攻め込み、クロアチアは守備を固めながらカウンターを狙う。ブラジルが決めるか、決めないかという試合展開になっていた。

そして迎えた延長前半のアディショナルタイムだった。ネイマールがゴール前のワンツーから抜け出し、最後はGKをかわしてゴールをゲット。会場の雰囲気も一気にブラジルムードへと変わり、これで勝者は決まったかと思われた。

守護神、そしてモドリッチの存在

2022_12_10_worldcup_modric(C)GettyImages

だが、近年のW杯で何度も延長戦を経験し、不屈の闘志で勝利を手繰り寄せてきたクロアチアは、まだ諦めていなかった。特に大きかったのはGKを務めるドミニク・リヴァコヴィッチの存在だ。「PK戦になれば、味方に素晴らしい選手がいることはわかっていた」とは左サイドバックのボルナ・ソサの言葉。日本戦で3本のPKストップに貢献したGKがいることを考えれば、1点さえ取ればチャンスはある。クロアチアの意志は決まっていた。

延長後半、クロアチアはリスクをかけて攻めの姿勢を貫いていく。ブラジルが時間稼ぎにいったこともあるが、そこをうまく突こうと隙をうかがっていた。そして、その時が訪れる。117分、ボールを奪ったところから一気に人数をかけて素早い攻撃に出ると、ミスラヴ・オルシッチのクロスを中央で受けたブルーノ・ペトコヴィッチが左足を一閃。これが相手のディフレクトもあり、ゴール左に決まった。諦めずに攻めたからの同点弾。あとは守護神の出番だった。

PK戦に入ると、最初のロドリゴのキックをリヴァコヴィッチが完璧にストップ。そこからクロアチアはメンタルの強さを見せ、中央に2本、左隅に2本決め切った。最後はマルキーニョスが左のポストに当てて試合終了。クロアチアがベスト4に進出した。

試合後、ソサは「世界でもトップクラスのチーム、ワールドカップの歴史に残るブラジルと対戦し、すべての人を味方につけて、いい試合ができたと思っています」と喜びを表現しつつ、この試合でもピッチ上で違いを見せたモドリッチの凄みを明かした。

「世界中の誰よりも、37歳にしてあのレベルでパフォーマンスを発揮した人は絶対にいないと思います。そして彼は、最も重要な時に、私たちのために、私たちの子供たちのために、いかに重要な選手であるかを年々示してくれている。彼は経験や自信を与えてくれるし、彼がいることで全員がとても落ち着けるんだ」

主将のモドリッチと守護神のリヴァコヴィッチに引っ張られ、準決勝にたどり着いたクロアチア。次なる舞台でも最後まで諦めずに戦う集団が見られるはずだ。

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