第2回は女子レスリングでオリンピック3連覇を達成した吉田沙保里氏がゲストとして登場。元バレーボール選手でオリンピック銅メダリストの狩野舞子氏がナビゲーターを務め、吉田氏の自分らしさを紐解いていく。公私ともに交友関係の深い二人が、フォルクスワーゲンの車内で交わしたトークとは。
■「私はチャンピオン」
「久しぶりー!」。珍しく約1カ月会っていなかったという仲良しの2人は、早速「フォルクスワーゲン T-Roc」に乗り込む。ハンドルを握るのは狩野氏。出発前からハイテンションで、トークのアクセルも全開だ。最初のトピックは初めて出会ったときのこと。あいさつをした狩野氏は「こんなに人当たりがいいんだ」と驚いたという。それを聞いた吉田氏は「壁を感じてほしくない」と一言。「みんな同じ人間じゃん。すごいと思われたくない」。幾度となく世界の頂点に立ちながらも、人一倍優しい吉田氏の素顔が垣間見えた。
ともにオリンピックメダリストではあるものの、競技の性質は全く異なる2人。団体競技出身の狩野氏は、個人競技で活躍した人への尊敬の念が強いという。「全部が自分の責任じゃないですか。その孤独はどう乗り越えたんですか?」。吉田氏といえば豪快なレスリングで次々と対戦相手をなぎ倒してきたイメージが強いだろう。その姿から「霊長類最強」というワードも飛び交った。しかし、そんな吉田氏の回答は「試合前は心臓が口から出そうなほど大変だったよ」。練習記録が伸びるほど「次に負けたらどうしよう」とプレッシャーを感じ、前日も寝付けない夜が続いたという。そしてそのプレッシャーを乗り越える手助けとなったのは自信。「私はチャンピオン。これだけの練習をしてきたから自信を持とう」と言い聞かせて試合に臨んでいたと明かした。
■強さのルーツ
2人を乗せた車はレインボーブリッジを渡って東京都内を進む。狩野氏が投げかけた質問は吉田氏の強さのルーツ。「最初から強かったんですか?」。もちろんそんなことはなく、吉田氏は5歳で出場した最初の大会で男の子に負けて、父親に「私も金メダルが欲しい」と泣きついたという。吉田氏は元来、欲しいものはなんでも手に入れようとする性格。これをきっかけに目の色を変えて、努力を重ねるようになったそうだ。「負けがスタートで良かった。頑張ろうという気持ちにさせてくれた」。霊長類最強のルーツは、一つの敗北にあった。
夢を追うことやそれを口にすることへの大切さ、両親への思いといった、“2人らしくない”真面目なトークを繰り広げつつ、車は国立競技場へ。ここは吉田氏が聖火ランナーとして走った東京2020オリンピック・パラリンピックのメインスタジアムだ。当時の思い出を振り返りつつ、スポーツの聖地の側にある「BLUE SIX COFFEE」でコーヒーブレイクを挟む。
■挫折から得たもの
ドリンクを片手に2人のトークは続く。ここでの話題は挫折について。敗戦から得るものがあるからこそ、「挫折という挫折はないかもしれない」と吉田氏は語る。連勝街道を走っていた最中の2008年、国際大会の団体戦で敗れ、記録が途切れてしまった。日本に帰りたくないと涙を流したそうだが、周囲のアドバイスもあり、負けた時でも正々堂々とメディアの前に立つことなど、大切なことを学んだという。
自身の武器であるタックルを返された末の敗戦だった。そこがどん底だったと明かし、北京五輪を控えた状態にもかかわらず「タックルに入るのがちょっと怖かった」という状況にも陥ってしまったという。しかし、そこで立ち止まらないのが女王。「返されないタックルを何回も、これでもかというほど練習して自信をつけた」。鋭さを増したタックルで、見事オリンピックで2連覇を達成。「同じ失敗をしないように、次にどうするかを考えていけばいい」と学ぶことができたと語った。
■吉田沙保里の自分らしさ
再び車に戻り、最後の目的地へ。吉田氏が憧れていた谷亮子氏とのエピソードや、刺激を受けた同い年の北島康介氏や上野由岐子氏への思いを語れば、狩野氏も同い年の内村航平氏や福原愛氏、田中将大氏の活躍を見て、「自分もできる」と奮い立ったと語る。一緒にカラオケにも行くという2人が、仲良く発声練習をするシーンも見られた。
いよいよドライブも終わりのときが近づき、狩野氏が改めて自分らしさを問う。吉田氏は「このままなんだよね。天真爛漫」と語り、「舞子ちゃんから見てどう?」と逆質問。狩野氏が「その場にいる人を笑顔にする人だといつも思っていて、今日も改めて感じました」と答えると、吉田氏は「恥ずかしい」と手で顔をおおっておどける。「人を笑顔にする。それが自分らしさかな」。2人のドライブは最後の最後まで笑顔の絶えないものだった。
"BE TRUE"は現在YouTubeにて配信中。記事内で紹介しきれなかったエピソードも多数あるため、ぜひ動画もチェックしてみてほしい。
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