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【コラム】第14回「フェラーリ大逆転の目はある?」|F1解説者ムッシュ柴田のピットイン

【コラム】第14回「フェラーリ大逆転の目はある?」|F1解説者ムッシュ柴田のピットインDAZN
【F1 コラム】解説者も務めるモータースポーツジャーナリスト、柴田久仁夫がF1の今に迫る。
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ベルギーGP直前、突如リカルドの今季マクラーレン退団が決定

8月の3週間、F1は一応夏休みということになっていました。しかしそこはF1です。ファクトリーは全面シャットダウンでスタッフの出入りは禁止されてますが、エンジニアたちが自宅で何をしてるかまではチェックはできません。

さらにチーム上層部やドライバーのマネジャーたちは、ここぞとばかりに水面下で激しく動いていました。

夏休み突入直後の8月1日には、フェルナンド・アロンソがアルピーヌからアストンマーティンへ、突然の移籍を表明しました。

そしてつい数日前にはマクラーレンが、来年末まで契約が残っているはずのダニエル・リカルドの、今季限りの離脱を発表しています。

2022-03-04 Ricciardo McLaren F1 Formula 1Getty Images

この二つの人事が連動しているのは明らかで、前回コラムでも述べた通り来季マクラーレンのシートには、アルピーヌ育成ドライバーだった新鋭オスカー・ピアストリが座ることになるでしょう。

ではリカルドは古巣のアルピーヌ(旧ルノー)に戻るのかというと、そうはすんなりとはいかないようです。アルピーヌに関しては、今季限りでハースとの契約が切れるミック・シューマッハが交渉しているという噂も出ています。

ただこれに関しては、F1シート喪失を恐れるシューマッハ陣営が故意に流した噂ではないかという印象を持っています。ハースとシューマッハの関係が決して良好ではない上に、ここにきてチームは後半戦のフリー走行でのアントニオ・ジョビナッツィの出走を発表しました。フェラーリからの要求とのことですが、同じフェラーリ育成ドライバーのシューマッハにとっては、決して愉快なニュースではないでしょう。

ということで第14戦ベルギーGPから始まるシーズン後半戦では、引き続き来季に向けてのドライバー移籍関連ニュースがいくつも出てくるはずです。

レッドブル、フェラーリ、メルセデス、アストンマーティン以外の6チームは、ひとつのシートが未確定ですしね。角田裕毅選手の契約更新がいつになるのかも、気になるところです(おそらく10月の鈴鹿かと)。

2022-08-26 Verstappen Leclerc F1 Formula 1Getty Images

リカルド離脱のニュースが直前に飛び込んできたために、すっかり前置きが長くなってしまいました。

ここからは後半戦の展望です。今季のタイトル争いはマックス・フェルスタッペンとシャルル・ルクレールによる一騎討ちのはずでした。実際、シーズン序盤はそんな展開だったのですが、フェラーリが立て続けにやらかしたトラブル、戦略ミス、そこにルクレール自身のミスも加わって、両者の差は80ポイント(第13戦終了時点)まで広がってしまいました。

一方でルクレールの背後には、5ポイント差のセルジオ・ペレスを始め、ジョージ・ラッセル、カルロス・サインツ、ルイス・ハミルトンが僅差で迫っており、ルクレールはもはや2位の座さえ危うい状況です。

ではフェルスタッペンがこのまま独走して、連覇を決めるのか。ここはウソでも、「フェラーリが巻き返して、大逆転をやってのける」と言いたいところですが、その可能性はかなり低そうです。

確かにフェラーリマシンの戦闘力はレッドブルと互角か、コースによっては彼らを凌ぐ力がある。特に予選一発の速さは、ルクレールの方がフェルスタッペンよりはるかに速い。ベルギーGPの舞台スパ・フランコルシャンも、おそらくフェラーリ優位の展開となるでしょう。

しかし前述したフェラーリの3大弱点(マシンの信頼性の低さ、戦略ミス、ドライバーのミス)が一気に改善されて、ここから勝ちまくるとは考えにくい。うまく行っても、フェルスタッペンと互角のレース、勝ったり負けたりを繰り返すのが精一杯ではないかと。

そうすると、両者の現在のポイント差はなかなか縮まらず、フェルスタッペンが逃げ切ることになります。

2022-07-24 Verstappen Hamilton Russell F1 Formula 1Getty Images

さらにハミルトンによる直近5戦連続表彰台に象徴されるメルセデスの復調も、レッドブルにはプラス、フェラーリにはマイナス材料と言っていいでしょう。

この調子で行けば、ハミルトンかラッセル、あるいはその両方が、最終戦までに勝利を挙げる局面が出てきそうです。いわば上位3チームがポイントを食い合う展開となり、フェルスタッペンを追うルクレールにとってはこれまた不利な状況なわけです。

メルセデス関連ではもうひとつ、ベルギーGPからマシンの縦揺れ対策で、メルセデスに有利となるであろう技術変更が行われます。

その結果、レッドブルとフェラーリの戦闘力が相対的に落ちて、いっそう上位3チームのガチバトルになるかもしれません。

あとは不発に終わったように見えるアルファタウリのマシン改良が、実際にはどうなのか。そこも夏休み明けの見どころのひとつですし、スパ・フランコルシャンでの復活をぜひ期待したいところです。

文・柴田久仁夫(しばた・くにお)

1956年静岡県生まれ。1980年代よりフランス・パリを拠点とし、TV番組制作の現場で手腕を振るう。1987年よりF1の世界にも足を踏み入れ、それ以来数々のレースを取材してきた。訪れたサーキットでは素足でトラックの感触を確かめるというライフワークも行っている。2016年より本拠地を東京に移し、現在は『DAZN』のモータースポーツ中継でも解説を務める。

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【レース情報】
F1  第14戦:ベルギーGP※日本時間
8月26日(金)21:00~フリー走行1回目
8月27日(土)0:00~フリー走行2回目
8月27日(土)20:00~フリー走行3回目
8月27日(土)23:00~予選
8月28日(日)22:00~決勝

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チーム・ドライバー

日程・番組表

 レースフリー走行・予選決勝
第1戦バーレーンGP 3月18日(金) ~19日(土)3月20日(日)
第2戦サウジアラビアGP 3月25日(金) ~26日(土)3月27日(日)
第3戦オーストラリアGP 4月8日(金) ~4月9日(土)4月10日(日)
第4戦エミリア・ロマーニャGP 4月22日(金) ~ 23日(土)4月24日(日)
第5戦マイアミGP 5月6日(木) ~7日(土)5月8日(日)
第6戦スペインGP 5月20日(金) ~21日(土)5月22日(日)
第7戦モナコGP 5月27日(金) ~ 28日(土)5月29日(日)
第8戦アゼルバイジャンGP 6月10日(金) ~11日(土)6月12日(日)
第9戦カナダGP 6月17日(金) ~ 18日(土)6月19日(日)
第10戦イギリスGP 7月1日(金) ~ 2日(土)7月3日(日)
第11戦オーストリアGP 7月8日(金) ~9日(土)7月10日(日)
第12戦フランスGP 7月22日(金) ~23日(土)7月24日(日)
第13戦ハンガリーGP 7月29日(金) ~ 30日(土)7月31日(日)
第14戦ベルギーGP 8月26日(金) ~ 27日(土)8月28日(日)
第15戦オランダGP 9月2日(金) ~3日(土)9月4日(日)
第16戦イタリアGP 9月9日(金) ~ 10日(土)9月11日(日)
第17戦シンガポールGP 9月30日(金) ~10月 1日(土)10月2日(日)
第18戦日本GP 10月7日(金) ~ 8日(土)10月9日(日)
第19戦アメリカGP 10月21日(金) ~ 22日(土)10月23日(日)
第20戦メキシコGP 10月28日(金) ~ 29日(土)10月30日(日)
第21戦サンパウロGP 11月11日(金) ~ 12日(土)11月13日(日)
第22戦アブダビGP 11月18日(金) ~ 19日(土)11月20日(日)